レディオヘッドのエド・オブライエンが英国BBCの管理組織BBC Trustに対して手紙を書き、音楽ラジオ局「6 Music」の閉鎖を差し止めるよう訴えている。
2月下旬に複数のメディアで閉鎖が報じられ、3月2日にBBCのマーク・トンプソン会長が閉鎖の計画があることを認めた「6 Music」。支出を削減して経営状態を「量より質」に移行するBBCの改革案の1つとして進められているが、今年行われるイギリス総選挙でBBCと敵対関係にある保守党が勝利することを見越した先手のリストラ計画との見方もある。
BBC Trustは実際に閉鎖を行うかどうかを決めるため、3ヶ月に及ぶ公聴会を開いたばかり。エドは送った手紙の文章をレディオヘッドのオフィシャル・サイトに転載している。
「この決定を下した人々は6 Musicが新人バンドの育成やプロモーションに果たしている非常に重要な役割を本当に認識しているのだろうか。それは僕のいるようなバンドにとっても重要なことなんだ。6 Musicは文字通りメインストリーム以外の音楽にとって生命線のラジオ局になっている」とエドは書いている。
「局を閉鎖することの衝撃と重大さに気づいてほしい。新人バンドやそのレーベルにとってはひどい痛手になるだろう。Radio 1やRadio 2に『再フォーカス』するのでは十分じゃない。6 Musicは非常に独特の機能を担っているからだ。あなた方は6 Musicによってラジオ局の精華とも言うべきものを手にしているのであって、世界中の他のラジオ局には及びもつかないことを実現しているんだ」
「この局が開設からまだ比較的日が浅いこと(2002年3月開設)を考慮し、時間を与えてやってほしい。またそこには素晴らしい、確固たる地位を確立した感のあるDJ陣もいる。その後押しをしてほしいと思うし、年間予算は僕が知り得た限りでは600万ポンド(約8億円)ということだけれど、文化的意義と重要性という意味で明らかにそれを超える結果を出しているはずだ」
エド・オブライエンのほか、デヴィッド・ボウイ、コールドプレイ、マーク・ロンソン、リリー・アレンらも「6 Music」の閉鎖に反対する態度を表明している。閉鎖の発表から昨日4日までの間にBBCには3,000件を超えるクレームが寄せられ、同局を救うキャンペーンには10万人以上の人々が参加しているという。
BBC Trustのサー・マイケル・ライオンズ議長は、こうしたキャンペーンによってBBCの決定は覆るかもしれないと発言している。「我々が考慮しなければならないような巨大な関心が人々の間にあると分かれば、承認がなされる前に会長のところに戻って戦略について再考することになるだろうね」
マーク・トンプソン会長自身も、「抗議の声のことは心配していない。なぜなら小規模でニッチなラジオ局を閉鎖しようとしただけでもこうした巨大な声が上がるんだというメッセージを政治家たちに送ることになるからね」と語り、閉鎖に関して政治的な圧力があったことを示唆している。
(c) NME.COM / IPC Media 2010
レディオヘッドのエド BBCのラジオ局「6 Music」閉鎖に反対
2010.03.05 17:00