毎年夏にロンドンのサウスバンク・センターで開催され、音楽、アート、パフォーマンス、映画などを上演する総合アート・フェス、メルトダウン・フェスティヴァルだが、今年はアントニー・アンド・ザ・ジョンソンズのアントニー・ヘガシーがキュレーターを務めることが明らかになった。
今年のメルトダウン・フェスは8月1日から12日にかけて開催されるが、過去にはジャーヴィス・コッカー、モリッシー、デヴィッド・ボウイなどがキュレーターを務めていて、昨年はザ・キンクスのレイ・デイヴィスがその責務を果たしている。
これまでのところ出演予定者などは一切発表されていないが、アントニーは「楽園のような感じを生み出したい」と抱負を次のように語っている。
「あの森を通り抜けながら自分に語りかけてくるアートと音楽の揺るぎない美しさと力強さを聴き取りたいと思う。世の中の気配は変わりつつあり、誰もがそれを感じ取っている。ぼくは積極的に参加していきたい。自分を取り囲む世界とぼくの関係やぼくの責任とはどういうものだろう? 感情と美をめぐる先駆的な表現というのはそうした問いかけを掘り下げていく際の素晴らしい手立てともなるのだ」
アントニー自身、このフェスとは無縁ではなく、2005年にパティ・スミス、そして09年にはフリー・ジャズを打ち立てたことで有名なオーネット・コールマンがキュレーターを務めた際に、このフェスに出演している。
サウスバンク・センターの芸術監督のジュード・ケリーはアントニーについて「わたしたちの時代を生きる最も魅力的なアーティストのひとり」と称えている。
「アントニーの声を初めて聴いた時から、あるいは驚異的なゲスト・パフォーマンスで主役をまるまる食ってしまった現場を目撃したような時から、アントニーがメジャーな表現者となったことは疑いようがありません。2012年の8月にはアントニーがこのフェスをどういうところにまで引っ張って行ってくれるのかとても楽しみです」
(c) NME.COM / IPC Media 2012