フォスター・ザ・ピープルのマーク・フォスター、新作は来年初頭にリリースすると語る
2013.11.21 20:15
フォスター・ザ・ピープルのマーク・フォスターは今年に入ってライヴを1度しか行っていないのは、スタジオに籠りっきりになっているためであることを明らかにしていて、これまで映画のサウンドトラックを手がけ、来年にはバンドとしての新作もリリースするつもりだと『ローリング・ストーン』誌に語っている。
映画サントラの方はメキシコ人の映画監督、アレハンドロ・モンテヴェルデの新作『Little Boy』用に提供したもので、マークは基本的にこの作品のスコアをすべて手がけていて、しかも、作品の中で音楽が流れていない時間は9分しかないので、結果的に5か月に及ぶ作業に追われることになったと語っている。サントラのためにチェコのプラハでオーケストラとのレコーディングまで行ったというが、これに併行してフォスター・ザ・ピープルの新作用の作業も重ねていて、そちらについては次のように語っている。
「フォスター・ザ・ピープルの新作の方はものすごく楽しみにしてるんだよ。こっちはギターがドライヴになってる作品なんだ。僕としてもこんなにギターを弾くのも久しぶりのことだからライヴも待ちきれない感じだよ。音としてもっとオーガニックで、ピクシーズとか、クラッシュとか、その系譜の音になってるんだよね」
その一方で、マークは元々幼少の頃からクラシックを身に着けてきていることを明かしていて、今回のサントラ制作はクラシック音楽の世界に戻れることになってそこがよかったと次のように語っている。
「サード・アルバムについてもういろいろ考えてるんだよ。セカンド・アルバムが出てないうちにこう言うのも変な話なんだけど。でも、サードはもっとオーケストラを使った作品になると思うんだ。映画のためにプラハまで行ってオーケストラとレコーディングするっていうのはやったことのないことだったし、自分で書いた曲を50人ほどのミュージシャンが息吹を与えていくのを目の前で見るっていうのはこれまで経験してきたものの中でも最強にすごいことだったんだ。オーケストラがオリジナルの作品を作り上げていく姿というかね。あれはもう一回やってみたいよ。すごく楽しかったから」
なお、セカンド・アルバムは来年の初頭にリリースを考えていて、1月には新曲をラジオで公開する予定にもなっているとマークは説明しているが、内容についてはファーストとは対極にあるものになると次のように語っている。
「僕はいつだってそうなんだよ。いったんなんかを書いたら、二度と同じようなスタイルでは書かない傾向が強いんだ。音楽的に分裂症的なところがあるんだよ。今度のアルバムを作る時には、とにかくオーガニックで人間味のある音が作りたかったわけで、それはファーストがあまりにもエレクトロニックでシンセ的だったからなんだ。といっても、いい意味でファーストはそうだったと言ってるだけで、あの頃はああいうものだったということなんだよ。というわけで今度のレコードはもっと人間味のあるものにしたくて、楽曲にもどんどん勝手に呼吸も成長もさせて、曲が勝手に方向を変えたくなったらそうさせる気持ちで作ってきたんだよ。だから、果敢な作品にはなってるんだ」
なお、作品はまずはモロッコでレコーディングを行い、大半はロサンジェルスとロンドンで制作したとマークは語っているが、自身が中近東やアフリカを旅した時の経験も反映させるようにしたとも説明していて、北アフリカや西アフリカのリズムを導入した曲もあるという。