BRAHMANの歴史に残る名ライブを観て

BRAHMANの歴史に残る名ライブを観て
今日の「尽未来祭」がどういう1日だったか、BRAHMANのパフォーマンスはすべて物語っていた。
今日、TOSHI-LOWはライブを始める前に喋らなかった。
客席に飛び込んで、オーディエンスに抱えられながら長いMCをすることもなかった。
ただステージの上から演奏するという行動ですべてを完璧な説得力で語りきったあとで、TOSHI-LOWは、以下のような内容の、短めのMCをして深々とお辞儀をして、ステージを去っていった。

「行動だけが現実だったあの頃、俺は喋らなかった。喋る必要がなかったから。喋る必要がないくらい凄いやつらが周りにいたから。20年間、後ろを振り返ったことなんてない。あの頃は良かったなんて、あの頃に戻りたいなんて思ったことはない。でも今日、ステージ横からライブを見てて、俺たちが信じてたあの音楽は、俺たちが信じてたあの時代は、すげえいい時代だったんだなと思った。妬んだこともあった。拗ねたこともあった。でも今日、手に残ったものは感謝ばかり。ありがとうございました」

さっき、Hi-STANDARDのライブのあとに書こうとしていたのは、もちろん観ている僕らは楽しかったけれど、仲間のためのステージだからこそ、ハイスタとしてステージに立つことをより3人が楽んでいるように見えたことも嬉しかった、ということだった。

SUPER STUPIDは、楽曲自身がそこで3人に鳴らされていることを夢みたいに思っているように聴こえて、そこもグッときた。

BRAHMANの音楽への姿勢、そして生きることへの姿勢は、今日のラインナップが象徴する世代/シーンのバンドたちだけではなく、いろいろなバンドの運命をいろいろな形で前に進むための方向に変え続けていて、それは20年間、彼らが一度も行動することをやめたことがないからできることだ。
明日の「尽未来祭」も、それを別の形で証明するものになるのだと思う。
本当にBRAHMANは、日本のロックバンドのなかでも特別な存在だ。(古河)
CUT 編集部日記の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする