生と死だけにフォーカスしているのでない。
その間にあるすべてのことに向き合っている。
これまでの宇多田ヒカルの音楽よりも格段にパーソナルな音楽だが、それと同時に、この国のポップミュージックシーンにおいて別格の普遍性を誇ってきたこれまでの宇多田ヒカルの音楽とは別次元の普遍性を持つ音楽にまでなっている。
種と仕掛けだらけの今の音楽シーンに、これだけの純度を持つアルバムが堂々たるポップミュージック作品として、特典も付けず通常盤1形態のみという種も仕掛けもない方法でリリースされることの意義は大きい。(古河)