なぜ「おかえり、『るろうに剣心』」とこんなにも早くCUTが伝えたかったか

なぜ「おかえり、『るろうに剣心』」とこんなにも早くCUTが伝えたかったか
いよいよ明日発売となる『るろうに剣心 最終章』が表紙のCUT。
それにしてもなぜ今年の7月、8月に連続公開となるこの作品をここまで大特集するのか。
実際に本を開いて驚くかもしれません。
もちろん『誰も観てない映画特集』のトップとして今年最大級の期待をCUTがかけている作品だからということなのですが、理由はそれだけではありません。
以下、雑誌に掲載した記事の紹介文。
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CUTにとって映画『るろうに剣心』シリーズは特別だ。『京都大火編/伝説の最期編』の時は、撮影中からずっと心中覚悟の暴走取材を繰り返していたら、最終的にそれらの記事をブックレット化したものがDVD/Blu-ray特別版の付録として封入された。その映画『るろうに剣心』が6年ぶりに帰ってくる。まだ公開まで半年近くあるこのタイミングで表紙を飾ってもらった理由は今、日本の映画界に改めて「るろ剣」が必要だと思うから。佐藤健、大友啓史監督の2本立てインタビューのテーマはそれである。「おかえり、『るろうに剣心』」。表紙に銘打ったその言葉の後に続けたい言葉が我々にはある。それは「ありとあらゆる矛盾と悲しみと愛を引き受けたその刀で今という時代を斬ってくれ」という想いだ。
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なぜ「おかえり、『るろうに剣心』」とこんなにも早くCUTが伝えたかったか
そして、そのDVD/Blu-rayに封入されたブックレットに寄せて当時、執筆したのが以下の文章。
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「1作目の『るろうに剣心』の主題歌として“The Beginning”を書くとき、この映画に携われることによって、この先の僕の人生において何かが始まっていく感じがしたんです。そして今回の二部作の話をもらった時、これは心中ものだと思って“Mighty Long Fall”を書いたんです」
これはONE OK ROCKのTakaが、このブックレットにも収録している佐藤健との対談のなかで、映画『るろうに剣心』シリーズの主題歌について語った発言である。
 自分のなかに、それを形にせずには死ねないような熱い思いがある。それに気づいてしまった瞬間から命が疾走し始めて止まらなくなる。そして、体が千切れる寸前までその思いを燃やしきったときに見える風景とは――ONE OK ROCKによる3曲の主題歌からもそんなストーリーが感じられると思うが、きっと映画『るろうに剣心』に関わった人々は全員、それぞれの立場なりに全く同じ思いを持ちながら、同じストーリーを体験したのではないかと思う。そして僭越ながらCUTという雑誌もまた同じ思いを持ちながら『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』に関わらせてもらった。
 1作目の『るろうに剣心』を観て僕は、すぐに大友啓史監督にCUTの誌面で連載を持ってくれるように打診し、監督は二つ返事で快諾してくれた。そして僕はその連載を通じて大友監督と、ゲストとして登場する大友組を中心とするスタッフと毎月会って言葉を交わすようになり、『京都大火編/伝説の最期編』の現場にも足を運ぶ機会が増えた。そして山形県の庄内映画村での取材を2014年1発目のCUTの表紙にしたいと打診――まだ公開まで半年以上ある、異例のタイミングでのオファーにも拘わらず、関係者はみなとても喜んでくれてそれは実現した。佐藤健のクランクアップの日、何度も撮影はできない「雨ふらし」がある極めて緊張感の高いシーンにカメラを入れさせてほしいというオファーも快諾してくれた。佐藤健とTakaの貴重な対談を『京都大火編』と『伝説の最期編』の公開日の狭間の号の表紙にしたいというオファーも快諾してくれた。どれもこれも無茶なお願いばかりで今思えば我ながら図々しいと思うのが、なぜか答えはいつもあっさりOKだった。たぶん、どれも映画『るろうに剣心』に関わる雑誌である以上、これをやらずには死ねるものかという思いでお願いした企画ばかりだったからだと思う。
 そんな企画のなかでも特に主要なものたちが、こうして1冊のブックレットになってパッケージに収録してもらえて本当に幸せです。これもまた無茶なアイディアとしてCUT編集部から提案したものだったが、またもやあっさりOK。本当に熱くて、狂っていて、人間らし過ぎる人々がこの映画を作っていることを、このブックレットを読んで感じつつ、本編を楽しんでもらえたら本望です。
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CUT編集部の『るろうに剣心』への並々ならぬ思い、感じとってもらえたでしょうか。
明日、映画を楽しみにしている全ての方に手に取ってほしいくらいです。(古河晋)
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