綾野剛主演の映画『ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―』に、主題歌“Beast”を書き下ろした[Alexandros]。プライベートでも交流があるという両者のコラボレーションにあたり、CUT12月号(11月19日発売)では4人の座談会を掲載している。
綾野演じる刑事・犬養隼人と安楽死を請け負う連続殺人犯「ドクター・デス」との、己の正義を懸けた戦いを描く本作。この映画をどのように受け止めたのか、それぞれこう語ってくれた。
人が亡くなっているのに被害者がいない。「これは何と戦っているのか」っていうことを僕たちはこの映画の中で証明しなきゃいけない。(中略)安楽死以上に、何と戦うべきなのか、何を振りかざさなきゃいけないのか。正義とはなんなのか?という作品なのかなと思います(綾野)
この世には、一概にこれが正しい、これが間違ってるって言い切れないものが多すぎて。(中略)セリフだったり、示す態度、取る行動で救われる部分がすごくあったんですよ。だから僕はそこで感じたものを曲にしなきゃいけないって感じました。そこは曲に、歌詞に込めないといけないなあと(川上)
いい意味で知識がない中で観てもちゃんと考えることができる、そういうきっかけになりうる作りになってて。考える時間もちゃんともらいつつ、フックみたいなものがたくさんあったので、ひとつのエンターテインメントとして非常に完成度が高いなと(磯部)
“Beast”はまさに映画のテーマを言い当てている主題歌となっているが、この曲が果たす役割は大きかったと綾野は言う。何度も観ていても、剛くんの話を聞いたりしていると、どんどん気持ちが変わっていくんですよね。そういう考え方もあるのか、そうなっていくのかって。そうやって考えていく中で“Beast”っていう曲との親和性もだんだん深くなってきて、別の見方が見えてきたりする(白井)
それぞれのフィールドで戦う両者の信念、互いへの信頼が感じられる本インタビューの全容は、ぜひ誌面で確認してほしい。ロックな撮り下ろしビジュアルにも要注目だ。僕たちが現場で表現しきれなかったことを、音楽というかたちで、確かな言葉で新たな感情を入れることで、ちゃんと帰着するというか。延々と闇の中で迷子になっていると、ただただ苦しい。そして答えを出すのが非常に難しい。そこに確かな光を吹き込んだのはこの“Beast”っていう楽曲でした。だから大好き、みんなが(笑)(綾野)
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