スティーブン・スピルバーグの3年ぶりの新作『タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密』が明日公開される!
もう、言うまでもないかと思うけど、ベルギーのエルジェによるコミックを、最新のモーション・キャプチャー+3D技術で再現したこの映画がこれまでにない映像体験になることは保証します。
絶対に映画館に足を運んで、大スクリーンで体感して欲しい1作。
詳しくはスピルバーグ御大が表紙を飾ってくれている、現在発売中のCUT12月号でがっつりフィーチャーしている『タンタンの冒険』特集でどうぞ。
ただ、ひとつ。
そのとてつもない世界観や前代未聞の映像とかとは別に、注目して欲しいことがこの映画にはある。
「びっくり、ふじつぼ」。
これ、ハドック船長が何回もリピートする言葉の翻訳なんだけど、英語では“blistering
barnacles”と言っている。
しかし「びっくり、ふじつぼ」はその直訳ではない。
しかも、どうやら原作の翻訳本には「びっくり、ふじつぼ」は登場していないそうだ。
でも、劇中では何度もこの字幕が登場するのだ。
そして、それは笑える。
最初は編集部の小柳に指摘されて気付いたんだけど、そのあと、もう1回観たときは、そのパンチの効いたフレーズにかなり楽しませてもらった。
そもそもハドック船長のお約束セリフの“blistering barnacles”は英語でも意味がわからないんで、日本語には訳しにくい。
直訳すると……「大量に発生するふじつぼ」とかになるのかな? これもちょっと違うのかな。
確かにこれは悩むところ。でも、それを「びっくり、ふじつぼ」と訳したのは、ある意味、すごいと思う。
原作ファンはどう思うかは知らないけど、自分は素直に笑えたので、是非、明日観る方がいれば注目してください。(内田亮)
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