「深夜高速」全曲解説 4

「深夜高速」全曲解説 4

すみません。さらに続きます。

10.キャプテンストライダム
このバンドとは、現在同じレーベルという縁ですね。あと、対バンなどで一緒になったこともあると思う。
ピアノと永友の歌だけ、という始まり方。さらに、全楽器が入ったあとも、鍵盤主体、かつハネたリズムで、もし歌がなかったらキャプテンストライダムだとわからないかもしれない、かなり意外なバージョンに仕上がっています。
というせいかどうかわからないけど、永友のボーカルも意外。「ハイトーンで叫ぶように歌えば歌うほど、勢いや激しさよりも哀愁が匂う」という、普段あんまり開けていない引き出しを開けている気がする。
で、それがとてもいい。ちょっとびっくりした。

11.かりゆし58
かりゆし58なのに、パンキッシュではない。ブルースがかったハードロックみたいなリフ。クラッシュみたいなAメロ。さらに、わざと違うコード進行をあてがっている、でも不思議に成立しているサビ。
普段のこのバンドの音楽性から考えても、「深夜高速」という楽曲として考えても、頭から最後まで、いちいち意外。おもしろい。後半の後半でだけ、ようやくちょっと「らしい」感じになるのもおもしろい。

12.藤田大吾(aluto)
ボーカル&ギターの藤田大吾と、バイオリン&コーラスの佐藤帆乃佳のユニット、alutoからは、藤田大吾がひとりで参加。打ち込みのリズム&アコースティックな上物にのせて、徹頭徹尾alutoな感じで、しっとりと、ていねいに歌われている。
中孝介のバージョンの時も思ったけど、こういうトラックでこういうふうに歌われると、メロディも歌詞も何にもいじっていないのに、なんだか別の曲のように響いておもしろい。
あと、この曲って、後半で、サビのコード進行でサビとは違うメロディと歌詞へと展開していくところが、実はとてもキモなんだなあ、ということが、この人のバージョンで聴くと、よくわかったりもする。


さらにさらに次回へ続く。
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