「深夜高速」全曲解説 5

「深夜高速」全曲解説 5

「深夜高速――生きててよかったの集い――」全曲解説、ようやく最終回です。
では、最後の3曲。

13.GO! GO! 7188
これは、何かと親交の深い後輩バンドによるカバー。大きな聴きどころはふたつ。
ユウとアッコが交互に歌っていて、それがどっちもとてもよくて、サビでふやりがハモルところもさらにいい、というのが、まずひとつめ。
で、もうひとつは、全体にわりと直球なカバーのしかたなんだけど、イントロとかのギター・リフと、間奏を大きく作り変えているところ。
よけいなことはやらない、大事なことだけをずばっとやる、GO! GO! 7188の、ロック・バンドとしての基礎体力の高さを示す、そんなシンプルなかっこよさです。いいバンドだなあと思う。

14.YO-KING
トラックは、ソロYO-KINGのバック・バンドであり、グレートマエカワがベースを務めるインディアンズのキーボーディスト、渡辺シュンスケ(スネオヘアーなど、他でもあちこちで活躍中)が作ったもので、ほぼリズムマシン&ベース(YO-KINGが弾いている)&鍵盤のみ。
で、YO-KINGとしては、かなり、というか相当キー高め。「こんな声出るんだこの人」「で、こんな声で歌うとこんな感じになるんだ」という、新鮮な驚きがあります。なんかYO-KING、声が若い。そういえばデビュー間もない頃は、こういう声で歌っている曲も多かったよなあ、と思い出したりした。
今、YO-KING自身は決してこんな高いキーの曲は作らないし、桜井秀俊も「ライブで歌えなかったら元も子もない」という理由で、書いてYO-KINGに歌わせようとはしないと思うので、これ、かなりレアだということになります。

15.フラワーカンパニーズ
2004年に当時の所属レーベル、TRASH RECORDSからリリースしたシングルのバージョン。まあ、飽きるほど聴いたバージョンなので、特に書くことなし。なので別のことを書きます。
「この胸の中だけ」「深夜高速2009」のPVを撮った監督は、大根仁といいます。スチャダラパーやサンボマスターやV6のPVなんかも撮っている人ですが、本業はどちらかというとテレビのディレクターで、「深夜番長」の異名をとるドラマ・クリエイターです。
昨年の代表作は「週刊真木よう子」、今年の代表作は「湯けむりスナイパー」です。どっちもテレ東深夜です。
あと、今年1~3月にBS JAPANでオンエアされ、現在DVDがやたら売れている、松尾スズキ企画・演出・出演の超異色バラエティ「美しい男性!」の制作を手がけるなど、松尾スズキ関係の仕事も多い人です。
なので、写真のこの本にも名前が出てくるし、「索引」のコーナーにも入っています。
「俺はモテても困らない 松尾スズキの突然独身ブログ」、小社より絶賛発売中です。

「深夜高速」の写真載せるの飽きたので、最後は自分が編集した本の宣伝でした。
ほんとにおもしろいので、まだの方はぜひ。詳しくは当サイトトップページ右上「ロッキング・オンの出版物」をクリック。
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