ドラムセットの話

ドラムセットの話

朝、ホルモンナヲちゃん長女ご誕生おめでとうブログを書いていて、
ふと思い出したこと。

プロドラマーって、意外と自分のドラムセットを持っていない。

ナヲちゃんもそうでした。夏のROCK IN JAPAN FES.で
会った時だったか、取材の時だったか忘れたけど、
「私、ドラムセット買ったんですよー!」って言われて、
「えっ? まだ持っていなかったの?」と驚いたのでした。
デビュー間もない時期とかならわかるけど、ホルモンがどかーん!
とブレイクしてから、結構な月日が経った頃です。
それまでは、ツアーとかになると、セットをレンタルしていたそうです。

ただ、特にナヲちゃんが異常なわけではない。どこのドラマーも、わりとそんな感じだ。
同じように、「え、やっとドラム買ったの?」と驚いたこと、過去に何度もあります。
スネアドラムと、キックペダルだけ自前のを持っている、というケースが多いようです。
まあ確かに、ドラムの場合、

・収益に相当余裕が出ないと、練習のたびに自分のセットを持ち込むことができない
・置く場所がない
・持ち運びが大変
・下北沢Queくらいのハコで対バンだと、1セットを使いまわした方が絶対にラク

ですよね。

そして、実はこれが一番大きいんじゃないかという気もするが、

・自分のセットだと全然違うね! ってほど、音に差が出ない

って気がしません?
なんか、ドラムそのものよりも、叩き方とか、PAとか、
そのライブハウスの鳴りとか、録音のしかたのほうが、
大事な気がしません?

私、昔、ドラムやっていたので、こういうことを書くと命取りな気が
とってもするんですが、そのアマチュアドラマー時代、
ドラムマガジンを愛読していたんですね。
で、読むと、いろんなドラマーが、自分のセットに対する音の
こだわりを語っているんですね。
「このベードラ、よりエッジが立って、でもサスティンが出過ぎない鳴りなんです」とか。

でも、それを読んだあと、その人の作品を聴いたりライブを観たりして、
「ああ、ほんとだあ、確かに、語っていたみたいな鳴りをしてるわあ」
っていうふうに理解できたこと、一度たりともありません。
「そうかなあ」とか「そういうものなのかなあ」とか、そんな程度です。

たとえば、松下敦が叩けば、BoBoが叩けば、街の安スタジオの、
使い古しのぼろっちいドラムでも、すんげえいい音で鳴ると思う。
そういうものだという気がするが、どうか。
いや、この2人、昨日「心響フェス」で観たもんで。
松下敦はBuffalo Daughter。BoBoは雅-MIYAVI-で、
ものすごい音を出しておられました。

そういえば、トライセラの吉田佳史も、バインの亀ちゃんも、
いい音出してたなあ。
あと、キックとスネアとフロアタムのみのドラムセットを、「叩く」というよりも
「しばきまわす」、te'のtachibanaも、大変にかっこよかった。
People In The Boxの山口大吾のドラムも、シャープでタイトで、
でもしなやかで、いつ観てもすばらしい。
なんか、昨日、いいドラマー揃いのイベントだった気がしてきました。


あ、この、「プロでも意外に自分のセットを持っていない」っていうの、
我々が普段付き合っているような系統のバンドの、ドラマーに限ります。
ジャズとかフュージョンとかは、違うと思います。メタルも違うと思います。
あと、ビジュアル系は、たとえアマチュアでも、自分のセットを持っているそうです。
これは、ビジュアル系のルーツが、メタルだからだと思います。
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