一夜明けましたが、まだひっぱります。
今日の14時すぎになって、所属レーベルから、一斉送信メールが届きました。
「散開」のお知らせ、に関してです。
>まずは、6月6日にオフィシャルホームページで発表になりましたBEAT CRUSADERSの
>「散開」につきまして、情報の性質上お伝えするのが発表後になってしまったことをお詫び申し上げます。
だそうです。
>「散開」の理由に関しましてはメンバーからホームページにて発表されたとおりです。
>以下をご参照ください。 http://www.beatcrusaders.net/
はい。昨夜、家に帰って、見ました。
レスラーパンツいっちょうで猪木のまねをするタロウくん、
以前より、腹がへっこんだようにお見受けしました。
>今後の活動に関しては、9月4日泉大津フェニックスでおこなわれる
>「OTODAMA’10」までをもって終了となります。
>残された活動期間に関しては、フェスなどのライブを中心にBEAT CRUSADERSらしく
>全力で取り組んでいく所存です。何とぞ変わらぬご支援をいただきたく思っております。
はい。つまり、今年の夏のフェス回りが最後であると。
こんなふうに、解散ツアー、もしくは解散ライブを行うのではなく、
「夏フェス回り終えたら終わり」っていうバンド、珍しいと思う。
いや、前にもいたかもしれないけど、普通、こういう時って、
黙って夏フェス回って、全部終わってから「実はあれで解散です」という、
事後報告の形をとりそうなもんだけど。
ご覧の通り、渋谷陽一はブログで「ヒダカは本当にがんばったと思う」と書いている。
ベスト盤の時点で、実質ビークルは一度終わった、でも解散したくないから
がんばった、しかし、やっぱりダメだった、だから、
続けることが自己目的化してしまうよりも、解散を選んだ、と。
そうなんだろうなあ、とは思う。
あのベスト盤の時、bridgeで正に、そんなインタビュー、してたし。
その次のシングルの時も、「これ、再結成シングルです。
だから、一回擬似解散したんです」みたいなことを言っていたし。
それでも、続かなかったと。だから、まあ、しょうがない。
と、言ってあげたいんだけど、でもなあ。
と、やはり、どうしても、思ってしまう。
こんなふうに、
バンドがスタートした
↓
うまくいった
↓
完成してしまった
↓
次に何やっていいかわからなくなった
↓
それでもしばらくやってみた
↓
でもうまくいかない
↓
終わることにした
というケース、まあ、よくある。
10数年前、サニーデイ・サービスが解散へと
向かっていった足取りとか、正にこれでしたよね。
もっともなことではある。
商売とか、しがらみとか、名声とか、
そういうことよりも、アーティストとしてのモチベーションの方を
優先している、という意味では、大変に、純粋だと言ってもいい。
そこなんです。ちょっと「ヒダカさーん」って思ってしまうのは。
あなた、元々、音楽業界人じゃん。
よそのバンドの上がりをかすめとって食ってきた人じゃん。俺とかみたいに。
なのに、自分がやる側になると、そんなにピュアになってどうする。
しかも、いい歳なのに(私、同い歳です)。
もったいないじゃん。まだ金稼げるのに。喜ぶファンもいるのに。
そして、ライブで、そのファンの前でプレイすることで、ファンにも、
自分たちにも、幸せが訪れるような曲が、こんなにいっぱいあるのに。
でもなあ。
そういう、「実は内心は終わってんだけど商売のためにやる」みたいなこと、
やったほうがいいってわかっていても、全っ然、できなさそうな人だしなあ。
で、また、メンバーも、「ヒダカさん、困りますよ! やりましょうよ!」
とか、言いそうにない人たちばっかりだしなあ。
えー、とりあえず、ミュージシャンってバカだ、と思いました。
ipadが売れまくっている時に「もう作るのやめます」「は? なんで?」
「作っていくモチベーションを失いました」って言ってるようなもんだし。
なんだこのたとえは。
まあ、要は、やめるんならもっと、
「ああ、そうだねえ。もうしょうがないよねえ。
最近のビークル、ライブもさえなかったし、作品もちょっと
……って感じだったしねえ」
と、思わせてほしかったなあ。
という話です。
だって、そうじゃないじゃん。
写真は数年前、ジャパンの連載「ヒダカトオルのZZ放談」の時に撮らせてもらったヒダカトオルです。