ドラム横置きの話 続き

ドラム横置きの話 続き

前回の続き。
ドラムがステージのセンター後方じゃなくて、他のメンバーと
横並びでステージ右か左にいるバンドの話、です。

えーと、ほかにどのバンドがそうだったっけ。
と、昨日から考えているんですが、思い出せません。
SAKEROCKは、メンバーがぐるっと半円を描くように並ぶので、
ドラム伊藤大地はセンターではないけど、かといって、左もしくは右の前方ではないし。
8ottoマエノソノマサキは、前方だけど中央だし、何よりも
「ボーカル兼任」というはっきりとした理由があるので、違うし。

周囲にもきいてみた。
みんな一様に、「あのブログ読んでから考えてるんですけど、
思い出せないんですよねえ。絶対いるはずなのに」と答えます。


ただ、最近はアマチュアでもいますよね。
たとえば、「RO69JACK」で、二次選考を通過したバンドは、
都内某ライブハウスでライブ映像のシューティングを行うんですね。
私、それにすべて立ち会っているんですが、その時も、過去
いくつかいました。ドラムが右か左の前方にくるバンド。

プロもアマも含めて、そういうバンドを見るたびに、いつも思うこと。
このバンド、どの時点から、こういうセッティングになったんだろう?

というのはですね。
これ、小さなライブハウスで、4つとか5つとか出る対バン形式でやる時、
すんごいいやがられるはずなのだ。

フェスの時とか、ライブハウスでもリキッドルームくらいの
大バコなら、別に大丈夫です。
あらかじめ、ライザー(ドラムやキーボードがのっかってる台ね)に
セットをのっけておいて、転換時に入れ替えればすむので。
ただ、ライザーが入らない、それこそドラムセットを使い回すような、
街のライブハウス規模のところだと、どうなるか。
それまでセンター後方にあったドラムセットを、
バスドラ・スネア・フロアタム・ハイハット・シンバル数本、と、
バラバラに手運びで、いちいちステージの右だか左だかに移してセットし直して、
それぞれに付いているマイクも、1本ずつ立て直して……

あああああ!
書いているうちに、ライブハウスのスタッフの気持ちになり、
あまりのめんどくささに、叫んでしまいました。
というくらいの手間です、これ。

センター後方でいいじゃん。
なんでセンター後方じゃいけないの?

と、ライブハウスのスタッフに問われた時、彼らはなんて答えるんだろうか。
「メンバー同士のアイコンタクトがしやすいんです」とか言うんだろうか。
でもきっと、本音のところは、「だってこの方がかっこいいから」みたいな、
あさはかな理由なのではないか、と思います。

でも、そういうあさはかさって、ロックの場合、結構大事だったりするんだけど。
「ベースやギターはなるべくストラップを長くして、低い位置で弾くのが
かっこいい」とか、そういうのと同じで。

つまり。ライブハウスのスタッフに「センター後方でいいじゃん」と
言われた時に、はたしてどこまで「いや、ダメです」とつっぱれるのか。
という話になってくるわけです。
それこそ、初めてそのハコに出してもらえる、まずは5バンド出る日のトップ、
くらいのバンドが、いきなり「ドラムは下手前方で」とか言ったら、
二度目はなくなるんじゃないか、と思う。

最初のうちはがまんしといて、「人気が出てライブハウスの人も言うことを
きいてくれる」とか、「デビューして、ローディーとか専属のスタッフが付いて、
転換をしやすくなる」とか、そういう状況ができてから、ドラム横置きに移行するんだろうか。
それとも、初めてのライブから、ライブハウスや対バンとバトルしながら、
貫くものなんだろうか。
って、人それぞれなんだろうと思いますが。


ここまで書いて、読み直してみたら、私、なんか全体に、ドラム横置きバンドを
責めているみたいなトーンですね。
書いているうちに、ライブハウスのスタッフの気持ちになってしまったので
そういう感じになったんだろうと思うが、
ただしあれ、ライブを観る側の立場としては、嫌いではありません。
ドラム、センター後方にいるよりも、よく見えるし。
あと、スチールの場合も映像の場合も、センター後方よりも撮りやすいし。


はたしてこんなに長々と書く話なのか、このネタ。
という気がしてなりません。
なりませんが、もうひとつ思いついてしまったので、さらに次回に続く。

写真は、SPECIAL OTHERS。
12月31日COUNTDOWN JAPAN出演時、クイックレポートより。
撮影=橋本塁。
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