2023年に事務所から独立し、さらにIRORI Recordsと提携して自主レーベル「KAGAYAKI RECORDS」を設立と、言葉通りアーティストとして心機一転を成し遂げた阿部真央。今年デビュー15周年を迎えリリースされたアルバム『NOW』はもう聴かれましたか？　これまでの彼女の音楽とは一味違った素直で透明感のあるサウンドと、心の奥まで届いてくる歌声が綺麗にマッチしているし、自然と日常の側に寄り添ってくれている気がして、何度も繰り返し聴いています。本当にこの作品は今の阿部真央をギュッと閉じ込めた一枚だと思いますね。

どこか清々しく見える最近の彼女なのだが、インタビューでその当時の気持も訊いてみると、独立のタイミングで自身にとってとても大きな転機が訪れていたという。「ぶっちゃけると去年の1月か2月くらいまで、アマチュアになるのかメジャーを引き継ぐのか全くわからない八方塞がり状態だったんです」という話には本当に驚きました！　キャリアを積んできた彼女だからこそ、さまざまな葛藤を持ちながら活動を続けてきたということもインタビューではわかるのですが、まさかそこまでだったとは……。

でも、その話や本作のこと、これからのビジョンを話す彼女からは笑顔が溢れていたし、自身の変化を芋虫が蛹になって羽化するまでのメタモルフォーゼでなぞらえながらしっかりと語ってくれたし、新しい阿部真央がどんな羽を得て、どうやって美しく翔び続けるのかということがとても楽しみになった。

アーティストの変革期に立ち会い、本音を聞き、文字として残せていること、阿部真央の歴史の大きな1ページをJAPANに刻み込んだ貴重なインタビューをぜひ本誌でチェックしてみてください。（岩田知大）

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