serial TV dramaの「今夜はココがパワースポット！」ツアーへ。東京でのワンマンは久しぶり。

序盤、いつもよりちょっと大人しめ？と思ったが、そうではなくて、彼らのアンサンブルがブラッシュアップされてどっしりと腰を据えたような安定感が生まれたからそう感じさせるのだ。
どんどん加速していくテンションと熱量は、フロアの多幸感を容赦なく高めていく。
だけど今の彼らはそれだけじゃない。
本編最後の"バラード"のようなスケールの大きいロックバラードを壮大に鳴らして、「聞かせる」ことができるのも今のシリアルだからこそ。そこに、彼らが確実に表現の幅を広げているのが如実に伝わってくる。

そしてアンコールの"PARTY ROCK ANTHEM"ではアルバムのレコーディングにも参加した所属事務所の社長と所属レコード会社のスタッフを交えた総勢７人で超絶ハッピーなロックをぶちかまして、この上なく幸せなロックエンターテインメント空間を作り上げた。曲の途中で客席に風船を膨らませて投げさせ、カラフルな風船がポンポンとお客さんの頭上を飛び交う光景は、観ていて思わず笑顔になってしまった。

ヴォーカルの脱退、加入というバンドにとって大きな変化があってから、１年あまりひたすら走り続けてきた５人。今日のワンマンは、セットリストが最新アルバムの曲だけで構成されていたことにも表れているように、前に進み続けるserial TV dramaの「今」が鳴る、ひとつの集大成のようなパワフルなライヴだった。(中村)