クリエイション映画『Upside Down』を観た!!!

クリエイション映画『Upside Down』を観た!!!

先日も予告しましたが、

★昨日10/23(土)は、
クリエイション映画=『Upside Down : The Creation Records Story』のロンドン・プレミアに行ってきました♪

場所はロンドンの演劇街レスター・スクエアにあるVUEシネマ。

当日は同じ映画館で『ロンドン映画祭』関連の他の作品もプレミア上映されていたようで(当館内には7つの映画館がある)、
周囲には俳優&監督用のレッド・カーペットが敷かれ、
パパラッチや野次馬一般人の集団や物見遊山の観光客、
キャンセル分の当日チケットを何とかゲットしようとする一般客の行列etcでごった返していて、週末の渋谷か新宿並のケオス!
おかげでアラン・マッギーや知人やセレブを探す余裕もなく、人ごみを突っ切るなりアタフタと入場。
(入り口でグズグズしていると入れなくなりそうな勢いだったので)。


で、長い間楽しみにしていたこの映画、いや~やっぱり最高!!!に面白かった。

70年代後期、グラスゴーのパンク少年だったアラン・マッギーが、
「地元で行われるシン・リジィのライヴに行きたいけど未成年で入れない」ボビー・ギレスピーを、
「年上のマッギーが連れて行ってくれた」ことがきっかけで2人の友情が深まり、音楽へのパッションに目覚める。
その後マッギーは”夢”を実現するためロンドンへ上京。

上京当初はアンドリュー・イネスetcとバンドを組んで活動していたが、
やはりバンドだけでは食っていけないので、
無名新人のライヴをロンドン中のパブやスクウォットで打つ自家製イヴェントを主催したりするうちに資金もだんだん溜まっていき(マッギーによると「このイヴェントは予想以上の反響を呼び、そのうち一週間で£600も稼ぐようになった」らしい。
70s後期に一週間で£600って凄い金額だよな、、、)、

「そうこうしてるうちに、いつの間にか小銭が溜まった。
じゃあいっそのこと自分達の好きなアーティストの作品をリリースするレーベルを立ち上げようぜ!」ということで、
クリエイション・レコーズが誕生。

そこから
ジーザス&メリーチェインを発見し、彼らのクリエイション第一弾シングル”Upside Down”がUKインディ・シーンに旋風を巻き起こし、
一躍マンチェのファクトリーと並ぶUKインディ界の雄として音楽ファン&メディアの注目を浴びる。
(しかし、このシングル”Upside Down”の包装は資金不足のため、
当時のクリエイションのアジト=ボロ・フラットの一室でマッギーやボビー、ジム&ウィリアム・リード兄弟自らの手で行うしかなかったらしい)。

で、そこからまたプライマル・スクリーム→ハウス・オヴ・ラヴ→マイブラッディ・ヴァレンタイン→ティーンエイジ・ファンクラブ→ライド→ブー・ラドリーズetcの発掘&成功を経て多くのインディ・ムーヴメントを先導し、
クリエイション・レーベルの黄金期へ突入。
(デビュー当時のライドやティーエイジ・ファンクラブがアメリカでもこんな凄い人気ぶりだったなんて、、、改めてビックリ)。

90年代初頭のオアシス発掘&未曾有のグローバル・サクセスを経て、
クリエイションはピークを迎える(契約時のノエル&リアムの古い画像やライヴ動画、ネブワース期の動画なども続々登場)。

その後もスーパー・ファーリー・アニマルズ等の先鋭的なアーティストを多く世に出していくが、

90年代後期に至る頃には、
「アラン・マッギーの致命的なまでの経済観念の欠如(ノエル・ギャラガー弁)」が原因で、レーベルは深刻な経営不振に、、、。

1999年には、とうとう倒産。
オアシスやプライマル等多くのアクトを含めた版権をソニーUKに売り渡さざるを得なくなる、、、。

というようなファンならもうご存知の「クリエイションの栄枯盛衰物語」が展開されていくわけですが。
他にも、あっと驚く「クリエイション伝説の知られざる秘話」はもちろん山ほどあり。

更にこの映画に、各時代/ムーヴメントの当事者/証言者として登場する出演者陣も超豪華!

レーベル創立者のアラン・マッギーや、レーベル一の稼ぎ頭=オアシスのノエル・ギャラガーはもちろん、
プライマルのボビー・ギレスピーやジザメリのジム・リード、
マイブラのケヴィン・シールズ、
元ライドのマーク・ガードナー、
スーパー・ファーリー・アニマルズのグラフ、
BMX Banditsやハウス・オヴ・ラヴやブー・ラドリーズの面々、
シュガーのボブ・モウルド(覚えてますか?)、
小説家アーヴィン・ウェルシュ(『トレイン・スポッティング』の原作者)、

などなど、80sからクリエイション信者だった筆者でさえ知らなかったような「武勇談」や意外な「裏話」をガンガン開陳してくれる。

ここではとても書ききれないので、
詳しくは12月1日発売の「コレポン通信」で書くつもりです。
乞う御期待。


★PS.
なお、この『Upside Down』の英一般公開は「来年から」だそうで、
通常の映画公開のパターンではなく、

「映画上映を中心にしたイヴェント=バンドのライヴ演奏やDJセッション等も導入したクラブ・イヴェントみたいなツアー形式で行う予定」なんだそう。

一体どんなメンツがゲストで現れるんだろう??????
こっちも楽しみ♪
ぜひ日本でも公開してほしい。

、、、でもマッギーをはじめ「スコティッシュ訛り」が強烈な人々の登場が多いので、
「字幕」は絶対必要だけど。
(上映中もノエルやアメリカ人アーティストやレコード会社のスタッフでさえ、
「アランの喋ってることは半分も判らない、、、」と繰り返していて、場内が大笑い)。
児島由紀子の「ロンドン通信」の最新記事
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