米津玄師@リキッドルーム、彼の歩みをずっと見つめていたいと思った

米津玄師@リキッドルーム、彼の歩みをずっと見つめていたいと思った

今日米津は「もっと大きな会場でライヴをやったほうがいいと言われたけど、自分は一段ずつやっていきたいと思った」と言った。
「そうじゃないと意味が感じられない」と言った。

その言葉を聞いて、「だからなのか」と思った。

新曲“Flowerwall”にあるもの、それは彼がこれまで必死に歌ってきた「決意」や「覚悟」の本当に一歩だけ前にあるもの、あえて言葉にするなら、今という時間を少しでも前向きに重ねていくための静かな「願い」のようなものだ。
この曲を今日聴いた人はきっと同じことを感じたと思うが、この楽曲を歌う米津の声はとても開放されている。
メロディがとても気持ち良く歌われているように聞こえる。
それは、きっと今の米津にとって、この静かな願いの温度がもっとも信用できる実感だからなのだろうと思う。
米津は今、この曲をとても素直に歌うことができるのだろう。
そういう意味で言うと、この楽曲こそ、「一段ずつ」の心が生んだ、何より米津らしい楽曲なのだと思う。
その一段、その一歩は掛け値なく尊い。

米津の実感は着実に深まっている。
この確かな一段、確かな一歩の先にはとてつもなく巨大な感動が待っている。
そんな手応えを感じさせてくれるライヴだった。
米津玄師が重ねていく歩みを、これからもずっと見つめていたい。
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