6月5日にガヴァナーズ・ボール・ミュージック・フェスティヴァルの3日目が行われる予定だったが、天気予報が雷雨だったためキャンセルとなった。しかしフタを開けてみれば、一瞬シャワーのように雨が降っただけで雷なんて鳴りもしなった。代わりにダブルの虹が出て、ここでヘッドライナーのカニエ・ウェストが歌ったら最高だったのに、と思ったけど仕方がない。主催者は、観客、出演者、スタッフの安全を第一に考えて判断をしたということだから、当然だと思う。

それで、3日目のヘッドライナーだったはずのカニエ・ウェストが、夜中の12時くらいに「午前2時からライヴをやる」と急遽発表したから大騒ぎ。私も家からタクシーで10分以内に着く場所だったのですぐに駆けつけてみたら、スゴいことになっていた（笑）。まず同じようにタクシーで駆けつけた人達が大量で交通渋滞になっていたし、列に並ぼうとキッズが走り出していたし。本当に一瞬で1ブロックがパンパンになってしまった。こんな光景みたことない！（笑）報道によると4000人が集まったらしい。

上から撮った写真はこちら。
http://www.kanyetothe.com/forum/index.php?topic=5299769.msg348667833#msg348667833

ただ、後日出回ったニュースのヘッドラインを見ていると、“暴動”という言葉が使われていたが、それには個人的には少し違和感がある。

暴力的な場面も空気も、私個人としては見てもいないし、感じもしなかったから。みんなカニエ・ウェストのライブが観たくて集まっただけで、会場側が何も発表しないので、ただ待っていた、というだけ。そもそもマンハッタンのど真ん中に30分以内に集まれるキッズなんてNY大学とかお金持ちの子供達ばかりなはずだし。それに、こんなに子供達が集まったのに1時間半くらい何も言わないで放置するほうが間違っているような気がする。結局は人が多く集まりすぎて、収集がつかなくなりキャンセルになったが、全体の空気はいたってピースフルだった。こうした話題についてはとかく、その場にいなかった人達ほど悪い面だけ書き立てる傾向がある。

待っている間“カニエ”コールはもちろん、なぜかホワイト・ストライプスの“Seven Nation Army”をチャントする場面もあった。

私は2時を過ぎた時点で会場のウェブスター・ホールが「今日のギグはありません」とツイートしたので家に帰った。そのツイートもはっきりと「今日のカニエ・ウェストのギグはキャンセルです」と書けばみんなもっと速やかに帰ったのに、とも思った。

ちなみに、もう少し待っていたらカニエ・ウェストが出て来たらしい。
https://www.instagram.com/p/BGTfmPbkUN6/?taken-by=teamkanyedaily&hl=en

ライヴは観られなくて残念だったけど、3日間続いたフェスの面白い終わり方で、こういう特別な瞬間は絶対に忘れないと思った。とにかくカニエ・ウェストはこうやって歴史的な瞬間を作っていく人で、その人気がハンパないことも証明する出来事だった。