窒息寸前! レイジ+サイプレス・ヒル+パブリック・エネミーのProphets of Rageのサプライズ・ギグに行った! 映像+全米ツアー発表

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ガヴァナーズ・ボール・ミュージック・フェスティヴァルの3日目が悪天候の予報によりキャンセルとなったため、3日目に出演を予定していたバンドが次々にライヴを発表した。ひとつ前に書いたカニエ・ウェストの夜中のギグに走る前に私が行ってきたのはProphets of Rageだ!!

さっそくその時の映像がアップされている。ライヴの1曲目を飾ったのは“No Sleep Till Brooklyn”と“Fight The Power”のマッシュアップだ。こちら。
http://www.rollingstone.com/music/news/prophets-of-rage-to-make-america-rage-again-with-summer-tour-20160606

彼らがライヴを行ったのは、ブルックリンのキャパ700人の会場WARSAW。チケット代は、ガヴァナーズ・ボールのリストバンドを持って行けば10ドルで、持ってない人は20ドル。一瞬にしてキャパ分くらいの人達が並んでいた。チャックDが早速「初ライヴをしたLAから直行でNYに来たぜ!」とコメントし、この日は会場がブルックリンだったので、ビースティ・ボーイズの“No Sleep Till Brooklyn”からライヴを開始した。

ライヴが始まったその瞬間から、トム・モレロのキャップに掲げられている“MAKE AMERICA RAGE AGAIN”(アメリカに再び怒りをもたらす)のごとく(ドナルド・トランプのキャンペーン・スローガン“MAKE AMERICA GREAT AGAIN”(アメリカを再び偉大な国にする)のパクリ)生ぬるい空気の漂う世の中を叩き起こすようなサウンドで我々の目を覚ました……どころではなく、こんな汗だくのライヴ超久しぶりだった。こういうサウンドのバンドが今どこにもいないことを改めて実感した。彼らが戻ってこなくてはいけなかった意味を痛感したのだ。

体制に反抗を掲げる高性能機械として作られたレイジの曲“Take The Power Back”から、彼らのインスピレーションとなったようなパブリック・エネミーの“Fight the Power”、サイプレス・ヒルの“How I Could Just Kill A Man”など、そのタイトルのままメッセージを投げつける曲の連発に会場ではそのまま大モッシュが始まる。みんないつの間にか腕を高く掲げている。反抗の闘志は思いきり刺激された。しかし、彼らくらいのパワーに対して会場が小さすぎて、マジで酸欠で倒れるじゃないかと思ったくらいだった。とにかく目的が明確で最強。そんなバンドが3つも集まっているわけだから、誰も太刀打ちできない。

“Bombtrack”から、“Testify”、“Killing in the Name”など、もう何度も聴いてきたそのギター・サウンドを、目の前でトム・モレロが弾いていることがもうあまりにシュールで信じられなかった。唯一残念だったのは、チャックDもB-Realも言うまでもなく素晴らしいのだけど、やはりザック・デ・ラ・ロチャにも来て欲しかった……ということ。ザックがいかにヴォーカリストとして様々な声を使いわけているのかがこの日よく分かったのだ。チャックDがしっかりステージでザックの名前を言っていたけど。

このライヴが終わった直後、バンドはアリーナ・クラスの会場で全米ツアーを行うと発表した。初日は7月19日でドナルド・トランプとの一騎打ち! 共和党全国大会(大統領選挙の共和党公認候補者が決定される)行われるオハイオ州クリーヴランドだ。思えば2008年、ブッシュ政権が8年も続きアメリカがボロボロになっていた時、オバマが初当選する前に行われた共和党全国大会の時も、レイジはその真ん前にある会場で“Battle of Minneapolis”と題したライヴを行った。私も思わず観に行ってしまったのだけど、ライヴが終わった後ストリートで行進が始まった。行進していただけなのだが警察が催涙スプレーなどを使い、なんと100人くらい逮捕された。今回のライヴにおいても、権威を脅かす存在となるのではないかと思う。

ツアー日程はこちら。チケットの発売も同時に開始された。
http://prophetsofrage.com/

バンドがアップしているヴィデオはこちら。

NYのライヴでもカメラを回していて、ドキュメンタリーを作っているということだったので何らかの形でそう遠くない将来発表されるはずだ。
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