現在9/11朝6:33。JFKにいる。7:59発アメリカ
ンエアラインにて北へ、トロント映画祭に向かう。何とも言い難い気分
だ。ただその日を思うといまだ目の奥の方から涙がじわっと出てくる。何
に対する涙なのかはよくわからないが。振り返るとこの8年、決し
てあっという間ではなく、むしろその逆永遠というほど長い日々だった。
9月12日から今日まで何か変わったのだろうか。目の前に見えたビ
ルから煙が上がり、それが崩壊し、そして多くの命が失われた。しかしど
ういうわけか自分は生きていた。それは決して手放しで喜べるものではな
かった。もしかしたらいまだ、自分は死ななかった、しかしさてどうしよ
うと8年間そこに立ち尽くしたままなのかもしれない。
皮肉なことにあの日の空はかつて見たこともないくらい青かった。今日の
NYは雨。飛行場のセキュリティチェックはいまだ変わらない。もう8
年もやってると思うと嫌になる。一体いつまでやり続けるんだろう。