KANA-BOON『Origin』全曲カウントダウンレビュー(おまけ)『KANA-BOONが人間をつくります。』

KANA-BOON『Origin』全曲カウントダウンレビュー(おまけ)『KANA-BOONが人間をつくります。』

本日、KANA-BOONサードアルバム『Origin』リリース! めでたい!
聴いた? 聴いてない? 聴いてない人は聴こう! 最高だから。
KANA-BOONというバンドのことが、もっと近くに、もっと頼もしく感じられる、そんなアルバムだから。

全曲カウントダウンレビューは終わりましたが(まとめはこちら→http://www.ro69.jp/blog/ogawa/138997)、もうひとつ、どうしても書いておきたいことがあります。

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おまけ「KANA-BOONが人間をつくります。」

このブログで『Origin』のジャケット写真をアップするときは、あえてメンバーが引きで写っているこの「初回生産限定盤A」のやつにしてきた。なぜなら、これをぜひ聴いてほしいと思ったからだ。初回Aのディスク2、『KANA-BOONが人間をつくります。』と題された、10曲入りのアルバムだ。

これが一体何であるのかというと、KANA-BOONがインディーズ時代の2012年に行った5ヶ月連続企画で生まれた曲たちを集めたものだ。目とか耳とか身体の一部をモチーフにした曲を毎月作り、それを集めると「人間」になるというコンセプトに沿って、この10曲は生まれた。それが今、『Origin』というエポックメイキングなアルバムと同時に初めてアルバムの形に――つまり完全な「人間」として世に出るというのは、あまりにも象徴的で感慨深い。

とりわけ、このアルバムの最後に収録された“Construct Connect”。限定盤の特典ディスクに押し込めておくにはあまりにももったいない名曲である。でも、この曲はこの場所にあればこそ意味をもつ曲でもある。だから、ぜひこのディスクをみんなに聴いてほしい。

“Construct Connect”は「人間をつくります。」というコンセプトを総括するような曲だ。そして同時に、KANA-BOONというバンドが何を目指し、どんな存在になろうとしていたのかを示す本質的な楽曲でもある。《鳴る 鳴る 鳴る 鳴る 音楽が鳴る/君を繋ぐよ 離しはしない/なる なる なる 人間になる/君が一つずつ集まってゆく》というフレーズはそのままKANA-BOONのメインテーマだといってもいい。つまり、「人間をつくります。」という一見奇をてらったようなコンセプトは、じつはKANA-BOONそのものの本質論となってもいたのだ。その本質論をもう一度取り戻そう、というのが『Origin』である。この2枚のアルバムは双子なのだ。

KANA-BOONは「人間をつくる」バンドだ。人間をつくるとはつまり、人生をつくるということだ。音楽を鳴らし、人生をつくっていくバンド、それがKANA-BOONだ。これからもKANA-BOONは人間を、人生をつくり続けていく。それは当時とは違う形をした人間かもしれないけど、それもまた、KANA-BOONが描いていく人生だ。
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