『逃げ恥』第5話、感動的な気持ちありきの「ハグ」――今週もレポートします

『逃げ恥』第5話、感動的な気持ちありきの「ハグ」――今週もレポートします - (c)TBS(c)TBS

『逃げ恥』、今回のミッションは「ハグ」。「かもしましょう新婚感! 出しましょう親密感」をスローガンに、みくり(新垣結衣)と平匡(星野源)は、みくりの叔母である百合(石田ゆり子)の疑い(というか勘違い)を晴らすため、まずは自然なハグから始めてみようと、その練習を開始。「やってみましょう」と初めてのハグをした時のぎこちなさたるや、テレビの前で悶絶したのは私だけではないはず(笑)。そしてハグの後の平匡の表情を読み取ろうとするみくり。

一見、無表情な平匡だけれど、いや、あれは「激しく動揺しつつも、思った以上に心が喜んでいるのを自らが悟ってしまった表情」であることに、すべての視聴者は気づいたはず(絶妙な表情・演技を息を詰めて見守ってしまった瞬間でした)。当初からの、メガネが反射して平匡の表情が読み取りにくい、という演出も、平匡の気持ちの変化とともに、いつしか消えているのに気づく。

必要に迫られての「ハグ」ではあるものの、明らかにその後の平匡は、穏やかにみくりの目を見て話すようになったし、これまで話さなかったような幼い頃の思い出話もするようになったりして、ふたりの心の距離がぐっと縮まったことを感じさせてくれた。これまでは徹底して「形だけが先に進行して、その後に少しずつ気持ちが追いついてくる」という関係にあったふたりが、初めて「気持ちありき」で動いたラストは、だからこそ感動的だった。「感謝の気持ちを込めてハグを」と言い出したみくりに、平匡はたじろぎながらも応え、その瞬間、ふたりの間にとても温かな空気が流れる。みくりの頭をポン、ポン、ポンとやさしく触る平匡のその仕草には、1ミリたりとも「仕事」や「雇用関係」は介在していなかった(「平匡さんに何かあったら、私は平匡さんの味方です」なんて言葉、本当の恋人同士でもなかなか言えないよね!)。

家に帰ってふたりで「瓦そば」を作って食べたシーンも象徴的だった。あれも、ひとつのお皿の料理を初めてふたりでつつき合った瞬間だったわけで、同じタイミングで「おいしい!」と言う、ただそれだけのことがどれだけ幸せかとふたりが感じ始めた、とても重要な回になったと思う。(杉浦美恵)
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