週末はHostess Club Weekenderに行った

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4月号の校了作業の関係で、両日とも、ヘッドラインしか観れなかったHostess Club Weekenderだけど、共に素晴らしいパフォーマンスだった。
ベル・アンド・セバスチャンに関しては、結構久しぶりに観たけど、以前あったピリピリ感はまったく解消されていて、恐ろしいほど牧歌的なステージが、逆に新鮮で面白かった。
新作『Girls In Peacetime Want To Dance』がわりと挑発的な内容だったんで、どういうモードになるのか気になっていたが、”Nobody's Empire"も"Party Line"も新作のキラーチューンはわりと冒頭にこなしちゃって、キャリアを網羅したセットリストで、スタジオコーストを温かく包んでいた。
終盤ではファンをステージにあげて、2、3曲そのまま演奏していたけど、やっぱり"Boy With The Arab Strap"とか"GetMe Away From Here, I'm Dying"とか、チクリと棘の効いた初期の曲がしんみりする。
いいライヴだった。

そして翌日のセイント・ヴィンセント。
大衆的からほど遠い高尚でアブストラクトなサウンドを鳴らしているアニー・クラークだが、現在のシーンにおいて彼女ほどロック・スターに近い存在はいないのでは?
去年のフジロックのときも思ったけど、ファンタジーとしか思えないような8頭身の美貌に男気溢れるギター・プレイ、とてつもないカリスマで会場を鷲づかみにしつつも、その実態がなかなか把握できない彼女のあまりにもミステリアスな存在感はホントに魅惑的である。
「わたしと、あなたたちの共通点は思っているより、すごく多いのよ。たとえば、ここにいる中に、子供のころ、ローソンに行ってついついオニギリを万引きしちゃった人はいるでしょ? そして、そのあと罪悪感にかられて、小さい神社を作って、『これから盗みはしないです』って謝って。ただ、次の日にローソンに行ったら、やっぱりまたオニギリを万引きしちゃったという」というMCがあったが、いや、もはやまったく共通点はないっす。
別に雲の上の存在とは言わないが、われわれとは別次元に生きていることは間違いない。
そういう存在をステージで拝むとホントにワクワクする。

にしても、2日間とも大盛況だった2015年初のHostess Club Weekender。
決してメジャーとは言えないこの手の音楽がこれほど盛り上がるのは嬉しい限り。
今後も、楽しいラインアップを期待したい。(内田亮)
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