ジョンスペ とバースデイのクアトロ、凄かった!!

ジョンスペ とバースデイのクアトロ、凄かった!!
JSBXとThe Birthdayがクアトロで共演なんて、絶対観たいでしょ!! というわけでパンパンのフロアは、もの凄い熱狂に包まれていた。

ジョンスペ用にすでにステージにセットしてあった星条旗を指して、
「アメリカの国旗を背負って叩くなんて、最初で最後だと思います。貴重な体験ありがとうございます」とクハラ。彼らしいユーモアに会場がいきなり和んだ。

「初めてジョン・スぺンサー・ブルース・エクスプロージョンを観たのはここで、95年、Gラブと一緒だった。ジジイだと思っただろ?」とチバもなんだか嬉しそう。

相変わらずエッジの効きまくったサウンドで“くそったれの世界”と叫びながら、
それでも“COME TOGETHER”とみんなを巻き込んでいくところが、今のバースディの魅力だが、
それは、JSBXが約3年ぶりの最新作『フリーダム・タワー~ノー・ウェーヴ・ダンス・パーティ2015』でリスナーをダンスの坩堝へと強引に引きずり込んだことと、どこか近く感じる。

『フリーダム・タワー~』は、(まあ、他の作品もそうだが、特に)ライヴを体験することで完成するアルバムだ。なんたってパーティなのだ。
サマーソニックとは違い、セットリストはアルバム曲が中心で、熱狂のダンス・パーティが繰り広げられていた。
90分ほぼノンストップ(アンコールで1回途切れただけ)の、ジェットコースター的パフォーマンス。その異常なテンションが約20年間変わらないことがとにかく凄い!

この絶頂に次ぐ絶頂、爆発に次ぐ爆発みたいな、ノンストップの高揚感は、
JBなどから連なるスタイルではあるが、今のEDMのステージにも通じるものがある。
そうした流れを一旦意識したうえで、彼らが3人で人力でやり切っている姿を観ると、これまでとは違った発見がある。
そして、ブルースの爆発という「発明」がいかに凄かったということも。

マーク・ロンソンやエイミー・ワインハウスもレコーディングしたブルックリンの伝説的スタジオ=Daptone Studioで作られた『フリーダム・タワー~』、
そのクールでエネルギッシュで雑多で現在進行形のNYの空気を渋谷に持ち込み、爆発させた今回のJSBXのステージ。

アンコールでは、「ニューヨーク!」と連呼したり、「一緒に歌え!」とか「ギブ・ユア・ハンズ!!」と煽ったり、よりいっそうリスナーを近づいていた。

「初めてJSBXを観たのはクアトロで、バースデイと一緒だった」なんてことを、
20年後にこのフロアにいる誰かがステージで言ってたりしたら楽しいなあ……と想像しながら、煮えたぎった会場を後にした。(井上貴子)

ジョンスペ とバースデイのクアトロ、凄かった!!
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