ブルース・スプリングスティーンの自伝&CD、同時に体験すると本当にわくわくする!

ブルース・スプリングスティーンの自伝&CD、同時に体験すると本当にわくわくする!

これはむちゃくちゃ画期的な企画だ。自伝とCDを同時に体験すると、想像以上に興奮できてびっくり。

9月23日、ボス67歳の誕生日にリリースされた自伝的CD『チャプター・アンド・ヴァ―ス』。
その音源の元となる自伝『ボーン・トゥ・ラン』(日本では上下巻)が、ついに昨日発売された。

「コンパニオン・アルバム」(自伝の音楽による手引)をわざわざ作っただけあって、このふたつを同時に味わうことで、よりリアルにブルース・スプリングスティーンのキャリアを体験できる。

たとえば、高校時代に結成したバンド、ザ・キャスティールズの章(第1部 13章)。

キャスティールズというバンド名は、メンバーが使っていたシャンプーのブランド名からとったそうだが、「時代に合った名前」だとスプリングスティーンは綴っている。

「五十年代のドゥーワップ・グループの面影が残っているが、おれたちのコピーしているロックとブルースのスキッフルの殿堂へ導いてくれそうでもある」と。

そこでCDの1曲目、彼らが初めてレコーディングした“ベイビー・アイ”を、実際に聴くことができるのだ!
「未発表曲の公開」という以上に、贅沢な喜びだと思う。

自伝によると、キャスティールズはクラブ・バンドとして、ポップスのヒット曲やR&B、ギター・インストゥルメンタル、そしてレパートリーが広がるようにとの助言を受け、グレン・ミラーなども演奏していたそう。

2曲目“ユー・キャント・ジャッジ・ア・ブック・バイ・ザ・カヴァー”(こちらも未発表曲)は、昨今ではストライプスのカヴァーが有名だが、キャスティールズのカヴァーも、ボ・ディドリーやウィリー・ネルソンとは違う青さが聴きどころ。まさにストライプスの先駆けという感じ。

もちろんこのCDには、“明日なき暴走”や“ザ・リバー”などの代表作も収録され、自伝の流れに沿って、スプリングスティーンの“人生のサウンドトラック”としても堪能できる。

自伝はまだ読み始めたばかり。秋の夜長にじっくり楽しみたい。

ちなみに、土曜日に発売されるロッキング・オン11月号のデヴィッド・ボウイの1976年のインタビューにも、ボスの話題が出てきます。(井上貴子)

ボスが語る、初レコーディングの様子はこちら。

こちらは本人による朗読。
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