2月3日、FUJI ROCK FESTIVAL ’23の出演ラインナップ第1弾が発表された。3日間のヘッドライナーも一挙に明かされ、こちらはフー・ファイターズ、リゾ、ザ・ストロークスという顔ぶれ。完璧でしょう。その他出演者もキャリアを重ねてきたビッグネームから実力派の気鋭まで、現行音楽シーンの多様性に配慮しながらフジロックらしい主張も通す、絶妙なラインナップになっている。冬の寒さも忘れて俄然盛り上がってきた。
ロックの殿堂入り後の2022年にテイラー・ホーキンス(Dr)を失うという苦境を乗り越えてきたフーファイは、言わずと知れたフジロック初開催以来の縁深いバンド。今年はボナルーなど各地フェスを巡る中での出演だ。待望の初来日となるR&Bシンガーのリゾは、先頃のグラミーでも最優秀レコード賞(通算4度目のグラミー)を受賞、解放を促す人柄とソウルフルなパフォーマンスが楽しみだ。ストロークスは12年ぶりの来日で、フジロック出演は実に17年ぶり2度目。パンデミック下に届けられた『ザ・ニュー・アブノーマル』が注目と支持を集めて以降のステージとなるし、特に若いリスナーにとっては、最新の伝説を目撃する絶好の機会となるだろう。
あの手この手の作品を量産しまくっているウィーザーや、新作が届けられたばかりのヨ・ラ・テンゴ、復活後に精力的な活動を続けているスロウダイヴといったベテランたちも名を連ねているが、感慨深いのは2001年以来となるフジロック出演のアラニス・モリセットだ。昨年には新作が届けられオルタナ歌姫の健在ぶりをアピール、フーファイとの共演で元バンドメイトのテイラーを追悼するパフォーマンスも繰り広げた。
さらにはルイス・コールにデンゼル・カリー、ヤー・ヤー・ヤーズといった各分野のトップアーティストも登場。UKの若手では、アイドルズやブラック・ミディ、ヤード・アクトといった注目株が揃っている。昨年、バンドメンバーに大きな動きがあり新体制に移行したフィーバー333がどんなステージを繰り広げるかにも期待だ。 (小池宏和)
FUJI ROCK FESTIVAL ’23の記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』4月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。
Instagramはじめました!フォロー&いいね、お待ちしております。