テイラー・スウィフト、キャリア最大の「The Eras Tour」がとうとう日本で開催! 彼女の全10枚の「時代」がアップデートされた最新パフォーマンスを体感しよう

rockin'on 2023年8月号 中面

遂に!今年の音楽シーンにおいて世界最大のイベントのひとつと言って過言ではない、テイラー・スウィフトの「The Eras Tour」が、日本でも来年2月7〜10日の4日連続、東京ドームで開催されると発表された。

2018年以来となるこの来日公演は、海外女性アーティストとして初の東京ドーム4日連続だそうだが、現在開催中の米スタジアムツアーでも、女性アーティストとして、ではなく各会場の史上最高観客動員記録を次々に樹立している。テイラーは今、キャリア最大のツアーを大成功させているのだ。アメリカでのチケット発売は米議会も巻き込むほどの大騒動となり、チケットは前代未聞の争奪戦。筆者も最寄りのニュージャージーでの3日間の公演(21万7625人動員)のチケットが全く取れなくて、ツアー初日3月17日にアリゾナ州グレンデールまで観に行ったほどだ。しかしそこまでして観る価値のある必見ツアーなのだ。

理由はいくつもあるがスペースの許す限り書くと、まず“Eras”(=時代)と名付けられているだけあり、彼女のキャリア全10枚から、その時代ごとの世界観を再現&最新版にしてしっかりパフォーマンスすることだ。結果計44曲、3時間20分にもおよぶライブとなる。ただ、もちろんそれぞれの“時代”のヒット曲はパフォーマンスされるけど、単なる“ベストヒット”的な内容でもないのが驚きなのだ。

とりわけ『フォークロア』『エヴァーモア』というスタジアムツアーを想定してないパンデミック中ならではの実験的作品も“森”の中でしっかりと演奏されるばかりか、ファンが半泣きで大合唱となる。パンデミック中にいかにファンの心を掴んだのか、またその危険ともいえる挑戦が成功したからこそ、すでに人気は頂点に達していたと思えた彼女が、今それを超える前代未聞の領域にまで辿り着いたのだということも明確になる。

そもそも人気絶頂の時に、アルバムごとに演奏をしたアーティストなんているんだろうか? 保守的なイメージのある彼女がいかに画期的なことに挑んでいるのかも分かるのだ。さらに、これだけ見所満載のライブで個人的に最も感動したのは集まったファンだ。それぞれが自分の好きな“時代”の格好をしてテイラー愛を思う存分表現している。日本公演はテイラーの来年初のライブとなる。単なるキャリア“総括”を超えたこの音楽史上に残るツアーの2024年開幕の瞬間に絶対立ち会って欲しい。 (中村明美)



テイラー・スウィフトの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』8月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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