現在発売中のロッキング・オン2月号では、タック・スミス&ザ・レストレス・ハーツのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。
「最近のバンドの多くに二番煎じ感があることは認めざるを得ない。
だからこそ俺は、70年代の再現じゃなく、全時代の音楽を総動員して今のこの時代における自分なりの表現をぶつけて勝負しようとしてるんだ」
●今作はあなたの音楽的背景を正直に伝えてくれる一枚なのだろうと思います。ただ、KISSやシン・リジィを思わせるフレーバーが随所に感じられますが、あなた自身は元々ハードコアパンク少年だったそうですね?
「俺の70年代ロックに対する愛情は、パンクを聴いて育ってきたことに由来してるんだ。アトランタの田舎町に生まれ育ったんだけど、ガキの頃から周りの価値観や環境にまるで馴染めなくて、それに反抗する唯一の術がパンクロックだった。あと、昔からどういうわけか古めの音楽に妙に惹かれる傾向があった。それで最初はブラック・フラッグやサークル・ジャークスあたりのハードコアから入って、そこからザ・クラッシュとかニューヨーク・ドールズへと遡っていき、KISSとかアリス・クーパー、シン・リジィあたりを深掘りしていったんだ。共鳴できる音楽を漁ってるうちに、気が付いたら自然とそっち方向に導かれてたんだよ。そもそも俺は表現者である以前に単なるロックファンだから何でもウェルカムなんだけど、自分がいちばんしっくりくる表現形態として今のスタイルに着地してるって感じかな」
●デビューに際しては紆余曲折があったそうですね。モトリー・クルーとデフ・レパードの合同スタジアムツアーで前座を務めることが決まっていたのにコロナの影響で話が立ち消えになった揚げ句、レコード契約まで解消されてしまったとの話を聞いています。
「全世界の誰もが大打撃を受けたわけだから、自分だけが被害者だなんて言うつもりは一切ないけど、それまでコツコツ積み重ねてきたものが一瞬にして崩れ去ってしまったのは事実だね。ただ、あれだけ散々な目に遭った後で、なんで続けてこれたのか、自分にもさっぱりわからないくらいだ(笑)。俺は完全に社会不適合者ってやつで、普通の世の中で機能していくことができないのを自覚してる。このまま世間に放り出されたら、マジで何から手をつけていいのかわからないし、普通の仕事に就いて平凡な生活の中に腰を落ち着けるってことができない。それほど音楽作りってものに取りつかれた状態のまま走り続けてきたから、他の生き方を知らないんだ。音楽をやってるからこそ、こんな俺でもどうにか正気の状態を保っていられるというか」
(以下、本誌記事へ続く)
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