USボルティモア出身、気鋭のR&Bアーティスト:ディジョン。はちきれんばかりの感情を歌った大注目のセカンドアルバム『Baby』を徹底論考

USボルティモア出身、気鋭のR&Bアーティスト:ディジョン。はちきれんばかりの感情を歌った大注目のセカンドアルバム『Baby』を徹底論考

【今月の気になるあいつ】ディジョン

US:ボルティモアでの大学在学中に音楽制作を開始し、チャーリーxcx、ブロックハンプトンとのコラボでシーンに衝撃を与える。その後21年に1st『Absolutely』をリリースし、22年にはバラク・オバマ元大統領の「夏のプレイリスト」に楽曲“Many Times”がフィーチャーされ、より大きな支持を獲得。25年は自身の2nd『Baby』を始め、ボン・イヴェール、ジャスティン・ビーバー新作への参加が大きな話題に。新世代R&B/ポップの歴史を上書きし続ける才能。


現在発売中のロッキング・オン11月号では、「気になるあいつ」にてディジョンを掲載しています。本記事の一部をご紹介。



まず、なにより言うべきこと。このアルバムは子作りの肯定についてのアルバムなんだ!

ボン・イヴェール『セイブル、フェイブル』とジャスティン・ビーバー『スワッグ』、『スワッグ ツー』という25年の注目作に複数参加するプロデューサーであること。80年代の意匠を新たな音像で提示するギタリストとして注目されるMk.geeのコラボレーターであること。プリンスの密室性とフランク・オーシャンの断片性を受け継ぐ、新たなオルタナティブスターであること。以上のような前提から、ボルティモア出身のディジョンが突如発表したサプライズアルバムは、注目を集めている。

確かにそのサウンドは、Mk.gee『Two Star & The Dream Police』(24年)の神秘性と連続しているように響くし、緻密に構成された音響と音割れする叫び声はプリンスを連想するし、インディ的甘美さと寂しげなソウルの感覚はフランク・オーシャンのそれを思わせもする。しかしそれにも増してこのアルバムを決定づけているのは、子どもを作る行為への、まるで子どものようにストレートな肯定の念だ。そこに神秘はない。アルバムの題名『Baby』を、我々は字義通りに受け取らねばならない。


続きは、『ロッキング・オン』11月号で! ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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