ONE OK ROCKの渚園スペシャル・ライブを観た

ONE OK ROCKの渚園スペシャル・ライブを観た
ベテラン、大御所ならともかく、20代のバンドが特設会場に5万5千人の観客を集めて2日間の野外ライブをやるというのは快挙である。
ONE OK ROCKが今の音楽シーンにおいて群を抜いた存在であることがはっきりと証明されたと言っていい。

LEDスクリーン、花道、サブステージ、というストレートでシンプルなステージで、それをメンバーはフルに使って巨大な会場の後方のお客さんにまで届くパワフルなパフォーマンスで盛り上げた。
演奏面においても、20代でこれほどの骨太で飛距離のあるサウンドを出せるのはすごい。
歌のスキルに関しては言うまでもなし。
Takaのヴォーカルはこの会場さえ飲み込むスケールだ。


こういう野外の特設会場の大型ライブの場合、ステージの上のアーティストはMCなどでそのすごさを言葉で何度も表して、その感動を目一杯表現しようとするのがある種のお約束である。
しかも若いバンドが初めてやる場合などなおさらである。
もちろんTakaは何度も「すごい人だ」「すごい景色だ」と言っていた。
だが、自分たちがそこにたどり着いた興奮、というよりも、通過点を踏みしめたことの確認、というクールな落ち着きを感じた。

ONE OK ROCKの計り知れなさ、ケタ違いのスケール感はそういうところにあるのだ、と改めて感じた。

シングル1枚1枚、アルバム1作1作、ライブ1本1本に、僕らリスナーはいつも驚きと手応えを感じるが、 彼ら自身はいつも「まだ途中経過にすぎない」という冷めた落ち着きを漂わせている。
途方もない大きな夢を見て、そこに向かってものすごいスピードで走っているということが、その冷めた落ち着きから逆に伝わってくる。

素晴らしいライブだった。
山崎洋一郎の「総編集長日記」の最新記事
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