ビリー・アイリッシュのライブ、あまりにも素晴らし過ぎた。やっと言葉になった、その感想

ビリー・アイリッシュのライブ、あまりにも素晴らし過ぎた。やっと言葉になった、その感想
あっという間に終わってしまったけれど、彼女と観客の距離感はものすごく近かった。ずっと近い距離のまま、感情の浮き沈みをおたがいに確認しながら進んでいく、そんな時間だった。心の底から安らかになれるような楽しい時間だったが、本当にあっという間に終わってしまった。
ビリー・アイリッシュのライブで感じる安心感のようなもの、それは彼女の音楽やパフォーマンスが生み出す距離感によるものだ。彼女の、囁きや呟きのような声の距離感、ライブでの観客との距離感、お兄ちゃんとの距離感、家族との距離感、それらすべてが──イメージとしては1.5mぐらいに──いつも一定に保たれている。平等に、正確に保たれている。その距離感において巨大な愛とフラストレーションを表現するところにビリーの天才性はあるし、そのコミュニケーション方法こそが現代的だったから世界でNO1になったのだ。
4年前、客の少ないサマソニのソニックステージで観たときも、今回ラッキーでいいチケットが買えて間近で観ても、そのコミュニケーションのあり方は何にも変わっていなかった。1.5mに距離を定めてそこにすべてのの感情を放つビリーの表現は、どこまでも直接的なメッセージとして巨大なスケールで届いていた。
こんな事ができるアーティストはビリー・アイリッシュしかいない。素晴らしいライブだった。(山崎洋一郎)
山崎洋一郎の「総編集長日記」の最新記事
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