ドゥービー・ブラザーズの武道館公演を見た

ドゥービー・ブラザーズの武道館公演を見た
トム・ジョンストン、若い! 74歳とはとても思えない。普通に元気で豪快なおじさんである。声は全盛期と変わらないし、エレキの弾きっぷりも出ている音もギンギンだ。マイケル・マクドナルドは声はパワフルだったが白髪で体型はやばくて、パット・シモンズも年相応のおじいちゃん。でもそれが普通である。トム・ジョンストンが異常なのである。
もちろんトムに限らずメンバー個々の演奏は天下一品で、バンドとしてのまとまり、グルーヴも文句なし。けして「円熟」方面には行かず、僕らがドゥービーに求める「これぞアメリカン・ロック」を、70年代の曲であろうが80年代の曲であろうがまるで獲れたての魚のような活きのよさで気前よく演ってくれる。これをやり続けられているバンドって、ドゥービー・ブラザーズ以外もういないんじゃないかな。
ドゥービー・ブラザーズといえば、トム・ジョンストンをメインとしたノリのいいアメリカンロックとマイケル・マクドナルド主体のAORと好みも人気も分かれるところ(パット・シモンズはそのどちらにおいても持ち味を発揮)ではあるが、日本ではどうやらマイケルのAOR路線がやはり人気みたい。マイケルのピアノのイントロが始まると会場が沸く。まあしょうがないでしょう、それは。
変わらないドゥービー、スカッとするライブだったな。(山崎洋一郎)
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