今月の取材こぼれ話。スピッツ、エレファントカシマシ、UNISON SQUARE GARDEN、Eve、おいしくるメロンパン

今月の取材こぼれ話。スピッツ、エレファントカシマシ、UNISON SQUARE GARDEN、Eve、おいしくるメロンパン
今月号で、僕は6本のロングインタビューをやりました。スピッツ(2本)とエレファントカシマシとUNISON SQUARE GARDENとEveとおいしくるメロンパン。みんなそれぞれにツワモノ揃いでかなり疲れ果てました。
まずは表紙巻頭特集のスピッツ、これはアルバム『ひみつスタジオ』をめぐってのメンバ4人全員インタビューと、29年ぶりの草野マサムネ2万字インタビュー。あれだけ仲良しで、長年の強い結束を誇る4人の中にズカズカと入っていきながらアルバムの深い話を聞き出すのは相当な覚悟がないとできないです。それが終わって5分も休憩しないうちに次は草野マサムネの2万字インタビュー。あの孤高の存在でもあるマサムネに30年間の人生の足跡を聞くわけだからから、覚悟どころか幽体離脱でもしないとなかなかできないです。ファンの皆さんの期待も大きいですからね。そのわりには馴れ馴れしく突っ込んでしまいました。僕は、才能が巨大でこの人はすごいと思ってる相手ほど、いざインタビュー本番になると突っ込んでいく悪い癖があります。
そしてエレファントカシマシ。メンバー揃ってのインタビューはもう何年ぶりか忘れてしまうほど久しぶりで、でも撮影スタジオの楽屋で会うとトミも成ちゃんもニッコニコで何年も変わらないいつもの感じだったので安心しました。石くんは宮本くんがいる場では作り真顔に徹していて、それもまたいつもの通りでなんの心配もありません。そしてエレカシのメンバー揃ってのインタビュ―と言えば「3人がとにかく喋らない」というのが35年間にわたる揺るぎない伝説としてあったのですが、なんと今回のインタビューでは「3人のメンバーが頭を絞った挙げ句に四角四面の真っ直ぐな返答を言葉少なに話すそのさまを宮本が称える」という画期的な新スタイルがついに編み出されました。今後、これはあらゆるメディアのエレカシのインタビュアーにとって救いの一手となることと思います。
続いてはUNISON SQUARE GARDENでした。ただでさえ一筋縄ではいかないこのバンドの、さらに一筋縄ではいかないニューアルバム『Ninth Peel』に対してどれだけバシッと本質を言い切れるかというところに賭けるインタビューでしたが、僕、突っ込んでいき過ぎて
「今作はまかない飯だ」とか言っちゃってます。でも、思考回路はめんどくさいけど腕は確かな田淵が毎回趣向を凝らせて作る曲をメンバーが料理した自慢のコース料理を毎回食べてきた僕らとしては、この「美味いまかない飯」はずっと食べたかったやつなので、この指摘はなかなか言い得てるのではないかと思っています。激ウマです。
そしてEveのインタビューでは誌上で春・夏フェスの出演オファーをやっちゃいました。あまりにもEveくんがCOUNTDOWN JAPANに出演したことの手応えを熱く語ってくれるのでつい調子に乗りました。Eve「野外フェスって何があるんですか?」僕「え?太陽と青空だよ」Eve「そりゃ知ってるっすけど(笑)」というやり取りからもおわかりの通り、Eveくんは明らかに戸惑ってました。ごめんねー。
そして、おいしくるメロンパンのナカシマくんには初めてインタビューしました。「花粉症なのに井の頭公園で撮影」+「山崎によるインタビュー、しかも2万字」ということで、取材後のナカシマくん、疲れ果ててしばらくぼーっとしてましたがちゃんとお家に帰れたでしょうか。
ストレイテナーのホリエくんに「Sounds Good」のインタビューもやったし電気グルーヴとのメロン牧場にももちろん出掛けて行ったし、今月号も僕としては忙しかったけどとても楽しかったです。次号もよろしく。(山崎洋一郎)

ロッキング・オン・ジャパン最新号 コラム『激刊!山崎』より

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