6/22はWOWOWでクイーン三昧! フレディの人生&バンドの真の姿に迫るドキュメンタリーの見所はこれだ
2019.06.18 18:40
クイーン+アダム・ランバートとしての来日公演も2020年1月に決まり、映画『ボヘミアン・ラプソディ』の記録的大ヒットの余韻が冷めないどころか、往年をも凌ぐほどの盛り上がりをみせているクイーン。さまざまなメディアで取り上げられる機会も続いているが、この6月22日(土)は、まさにクイーン三昧の1日となる。この日の午後から夜にかけ、WOWOWにて、ファンには見逃せないプログラム3本が続けざまにオン・エアされるのだ。WOWOWでは去る3月にも彼らの歴史的ライブ映像3本が一挙放映されているが、それに続いてのスペシャルな企画ということになる。
今回放映される3本のプログラムとは『クイーン Music Video Collection』、『フレディ・マーキュリー アントールド・ストーリー』、そして『クイーン ~デイズ・オブ・アワー・ライブス 輝ける栄光の日々-PART1/PART 2』だ。
まず『クイーン Music Video Collection』は、実に50本を超える彼らのミュージック・ビデオが3時間半以上にわたり紹介されるというもの。そして他2本はともにドキュメンタリーで、『クイーン ~デイズ・オブ・アワー・ライブス 輝ける栄光の日々-PART1/PART 2』は『ボヘミアン・ラプソディ』と同様、ブライアン・メイとロジャー・テイラー、さらに映画のなかでも重要な役どころとなっていたマイアミことジム・ビーチらの全面協力を得ながら2011年に制作されたものである。
そして『フレディ・マーキュリー アントールド・ストーリー』は、フレディの生まれ故郷であるザンジバルや、彼が少年期を過ごしたインドまで足を延ばしながら、豊富な取材量をもってその人生や人間性といったものを浮き彫りにしている作品。個人としてのフレディをよく知る身近な人たちの証言がとても多く、それがこの作品の最大の特色となっている。たとえば母親、妹、生涯の恋人というべきメアリー・オースティン、晩年の彼を誰よりも知るジム・ハットン、などなど。インドの寄宿学校時代にフレディの担任教諭だった人物に至るまでが登場するのだから驚きだ。
興味深いことに、双方のドキュメンタリーは『ボヘミアン・ラプソディ』に描かれていることすべてが事実に忠実なわけではないということを裏付けてもいる。映画にも登場する実在の人物たちの証言の数々から、いくつかのエピソードやその背景などに、物語をわかりやすくするための入れ替えなどが少なからず施されていることに気付かされるのだ。しかしそれがネガティヴな感情に結びつくことはなく、むしろこれらのドキュメンタリーを見ることによって、さらに映画について掘り下げたくなってくる。映画を鑑賞済みの方々ならば、この作品を副読本的に楽しめるだろうし、映画を切っ掛けにクイーンと出会い、このバンドの底無しの魅力にのめり込み始めた新たな探究者たちにとっても必見ということになるだろう。
そしてクイーン+アダム・ランバートは、いよいよこの7月10日から北米ツアーを開始する。こちらの動向からも目を離さずにおきたいところだ。(増田勇一)