今年2枚目となるシングルは、彼らの創作上のポテンシャルの高さを余すところなく伝えるという点で、今まさに出されるべき楽曲だと感じる。ケルト音楽のニュアンスを取り入れた疾走感のある演奏に乗る、光村の自由度の高いボーカルが最高だ。軽快そのものといった滑り出しからヘヴィに歌い込む中間部、そして後半の抜けるようなシャウト。そうしたボーカルスタイルが、歌詞の主人公の心情とリンクしている点、さらには洋楽的要素と邦楽的要素を自在に行き来しているという点で、やはり思い浮かべるのは日本語ロックの先人=桑田佳祐だ。今回の曲では「夢と戦い」という大きなモチーフを扱いつつ、見事にポップ化する手腕にも非凡なものを感じる。(神谷弘一)
逸材が真価を発揮する時
NICO Touches the Walls『天地ガエシ』
2014年06月11日発売
2014年06月11日発売
SINGLE
今年2枚目となるシングルは、彼らの創作上のポテンシャルの高さを余すところなく伝えるという点で、今まさに出されるべき楽曲だと感じる。ケルト音楽のニュアンスを取り入れた疾走感のある演奏に乗る、光村の自由度の高いボーカルが最高だ。軽快そのものといった滑り出しからヘヴィに歌い込む中間部、そして後半の抜けるようなシャウト。そうしたボーカルスタイルが、歌詞の主人公の心情とリンクしている点、さらには洋楽的要素と邦楽的要素を自在に行き来しているという点で、やはり思い浮かべるのは日本語ロックの先人=桑田佳祐だ。今回の曲では「夢と戦い」という大きなモチーフを扱いつつ、見事にポップ化する手腕にも非凡なものを感じる。(神谷弘一)