いよいよ勝負の一作が完成した!
結成以来コンスタントに作品を発表し、今作が3枚目のミニアルバムとなるカラスは真っ白。これまで彼らは、ヤギヌマカナ(Vo・G)による「ウィスパーボイス」と「シュールな歌詞」、楽器隊による「ファンキーポップ」というコンセプトを明確に打ち出してきた。それらは「3つのアクセント」としてしっかり機能してきたが、今作でそれらはもはや、「別個の要素」ではなくなっている。三位一体のひとつの強烈なキャラクターとして、爆発しているのだ。
とにかく、今作はフィジカルだ。そして不思議な一体感がある。それは、ヤギヌマと演奏陣の歩み寄りによって生まれたもの……ではない。ヤギヌマの感情と世界観、そしてバンドが追い求める音楽性。互いに遠慮せず、そのどちらをも極限まで解放し振り切ったからこそ、この極めてスリリングなグルーヴが生まれたのだと思う。カラスは真っ白というリングの上で、メンバーそれぞれが自由に暴れまわる。全員が「スパーク」する、この戦い方こそが彼らの最新モードだ。『HIMITSU』、どこからどう見ても決定打、である。(安田季那子)
「スパーク」=「大革新」
カラスは真っ白『HIMITSU』
2015年01月14日発売
2015年01月14日発売
MINI ALBUM