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スピッツ『SPITZ 30th ANNIVERSARY TOUR "THIRTY30FIFTY50"』
発売中
スピッツ SPITZ 30th ANNIVERSARY TOUR "THIRTY30FIFTY50"
スピッツはかつて、決して大会場でワンマンを切らないバンドだった。“ロビンソン”で大ブレイクした頃も、日本武道館すらやらなかった。音楽性も演奏スタイルもいかついバンドではない、大きなハコでやって場が持つとは思えない、要は「自信がない」みたいな理由だったと記憶しているが、そう言いながらもでかいフェスのステージには立っていたわけで、「やりゃあいいのに!」と「やりたくない」の狭間の状態が何年も続いた挙句、2009年にようやくさいたまスーパーアリーナでやった時のことは、はっきり憶えている。「ほらやっぱり、すっげえいいライブじゃねえか!」と、客席で思ったので。ただそれ、スピッツの場合、「大会場映えするライブをやる」というのとはちょっと違う。どちらかというと「大会場でも小会場と同じ濃密な空気にできる」というほうが近い。今作の30周年ツアーの横浜アリーナ、僕も観に行ったが、まさにそれだった。あたりまえにスピッツ。ただ、いつどこでどんなキャパでもそれをやれることは、あきらかにあたりまえじゃない。そんなバンドです、ずっとこの人たちは。(兵庫慎司)
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