ロック=若さじゃない

ザ・フラテリス『イン・ユア・オウン・スウィート・タイム』
発売中
ALBUM
ザ・フラテリス イン・ユア・オウン・スウィート・タイム
はやデビュー13年目を迎えるグラスゴーの3人組、2年7ヶ月ぶりの5作目。前作『アイズ・ワイド〜』、そして1作目『コステロ・ミュージック』も手掛けたお馴染みトニー・ホッファーがみたびプロデュースしている。

前作もそうだったが、今作もまた、30代後半になった彼らの状況を反映してか、デビュー時のような溌剌としたパワー・ポップ〜ロックンロールとはひと味違う、ある種の枯れた味わいのようなものが色濃く出ている。もちろん彼ららしいダンサブルなパーティー風味や、ポップでカラリとしたメロディ、時にサイケデリックでカラフルでノスタルジックな雰囲気は健在だけども、歌も演奏も若さの勢いだけではない余裕のようなものが感じられ、歳をとるのも悪くないと思うのである。ピリピリするような刺激があるとか、画期的な方法論や新しい感性を提示するというものではないけど、日々の癒やしや楽しみを提供する大衆音楽の役割を見事に果たした佳作だ。(小野島大)
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