約3年前、DVD『Deka Vs Deka~デカ対デカ~』がリリースされた時は、これ以上の「作品」をホルモンは生み出せるのか!?と心配したものだが……そこはマキシマムザ亮君であり、ホルモンである。このたび、とんでもない情報量が詰まった作品が届けられた。まず今作はコミック+CDとして書店に並ぶ。さらに、箱(これも重厚)を開けると、4つの特典や曲解説、ライナーノーツと、様々なこだわりが畳みかけるように出てくるのである。そして、それらそのものや、まつわるアクションをひとつひとつ読み解いていくと、すべてに意味が貫かれているように見えてきて感動的。だからこそ、ただの「豪華パッケージ」ではなく「作品」と言えるのだと思う(「豪華パッケージ」でも、ここまでやっている人はいないけれど)。そして、そういった時代を見据えた、かつアーティスティックなアイディアもずば抜けているが、もちろん彼らはバンドマン。CDに収録されている楽曲も、グッとくるポップパンクや、ノスタルジックなダンスビートなど、新鮮なアプローチを開放し、今の強靭なサウンドに昇華している。圧巻。(高橋美穂)