現実とファンタジーの間に描く世界

ずっと真夜中でいいのに。『今は今で誓いは笑みで』
発売中
MINI ALBUM
ずっと真夜中でいいのに。 今は今で誓いは笑みで
さまざまなジャンルやスタイルの断片を窺わせながらも、ずっと真夜中でいいのに。の音楽からは常に既存の音楽表現に対して徹底的に批評的なモードが滲んでくる。音楽という魔法とコミュニケーションの可能性だけを信じて、それ以外はひとつひとつ丹念に疑って検証した末に自らの音像の中に配置していくような冷徹さが、ACAねの詞曲とボーカリゼーションには粛然と備わっているし、現実とファンタジーの間にもうひとつの絶対領域を構築するような独特の世界観が揺るぎない座標軸として存在している。

既発配信シングル曲“眩しいDNAだけ”“正義”“勘冴えて悔しいわ”も収録した、前作『正しい偽りからの起床』から約7ヶ月ぶりの2ndミニアルバム。ハイパーな旋律と目映い歌に乗せて《もう 勘が冴えて悔しいわ/無意識に運べたら楽だろうな》と思索を加速させる“勘冴えて悔しいわ”。《悲しいたましい 晒しあえるとき/新しいはなし 交わしあえるとき》とリズミカルに真実を弾ませる“マイノリティ脈絡”……極限進化真っ只中のスリルが高純度で凝縮された、新時代の羅針盤的な1枚。(高橋智樹)
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