恐るべきポテンシャル

androp『effector』
発売中
ALBUM
androp effector
2020年はコロナ禍に優しく寄り添うような“RainMan”の1曲のみを発表したandrop。レーベルを変え、“Beautiful Beautiful”という毒と憂いと嘆きをラップで吐き出す楽曲を皮切りに、ビタースウィートなソウル“Lonely”、《音が生まれたら 転がって剥がれた言い訳/僕らはまだ何も 諦めちゃいないよ》という再び立ち上がろうとする意志をバキバキのダンスチューンに乗せた”Moonlight“を立て続けに発表し、新たなフェーズに突入。そして、この約3年9ヶ月ぶりのフルアルバム『effector』だ。

前述したシングル曲に加え、トロピカルハウス“Chicago Boy”、初めてサックスを入れたというポストロック“Water”とクワイア調の“SuperCar”など、多種多様な楽曲が並ぶ。バンドサウンドからキャリアをスタートさせ、今や様々なアーティストへの楽曲提供/プロデュース、劇伴でも活躍する内澤崇仁のコンポーザーとしての力量とメンバーの技術力の向上によって、巧みに海外のトレンドを取り入れ、バンドの範疇を飛び出した音楽集団となったandropのポテンシャルに驚かされる一枚だ。(小松香里)

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