今年11月にメジャーデビュー5周年を控えるポルカドットスティングレイの4thアルバム。挑戦的なアレンジで音楽性の幅を拡げた前作『何者』から、約2年間でさらに進化を遂げたポルカがギュッと詰まっている。進化のエンジンとなっているのは、前作に引き続き収録曲の半数以上を占めるタイアップ曲だろう。花澤香菜に提供した“SHINOBI-NAI”のセルフカバーから始まり、アニメやドラマの主題歌にeスポーツイベントのテーマソングなどさまざまで、ギターロックからマニアックなサウンドまで、改めて並ぶと個性的な楽曲ばかり。さらに、こじらせた女心をポップ100%で描いた“SURF”や、ギターの単音リフを軸にした“夕立”、ダンスミュージックに振り切った“odoru yo-ni”など、アルバム曲も色とりどり。とはいえ、バラバラな印象はなく、すべてを取り込んだ自由さこそがポルカなんだ、と主張するように、しっかり一枚のアルバム作品として仕上がっているので二度驚かされる。そんなアルバムに『踊る様に』というタイトルはぴったりだ。軽やかにしなやかに、ジャンルも固定観念も飛び越えていく。(後藤寛子)
音で踊り、言葉で踊る
ポルカドットスティングレイ『踊る様に』
発売中
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ALBUM