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2024年1発目のシングルで、来るニューアルバム、また10月から来年2月にかけてスケジュールされたアリーナツアーの方向性を占わせる1曲。作詞は北川悠仁で、作曲は北川とトオミヨウの共同クレジットである。70年代初頭のリッチなフォークロックや、60年代モータウンソウルを思い出させる曲調が滑らかに溶け合っており、一度耳にすれば大合唱を巻き起こすことができてしまいそうな合言葉をそのまま示すタイトルにしても、風通しのいいポップチューンとしてデザインされていることは間違いない。ただし、《君を想い出したら 会いたい 胸が「あ、痛い」》と軽妙に押韻しながら進行するコーラスから感じられるのは、そこに込められたストーリーとエモーションの奥ゆかしさだ。《ぶつかって重なって　積み上げてくめくるめくハーモニー》と歌われる大サビにも、多くの思いを背負いながら国民的ポップを担い続けるゆずを感じてほしい。さまざまな文化と季節が、そして生と死が折り成すアニメーションMVも素晴らしい。（小池宏和）

（『ROCKIN'ON JAPAN』2024年7月号より抜粋）

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