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新たな代表曲となった“ラブソング”が昨年リリースされた時、そのド直球なタイトルに驚かされたが、またしても彼らの真髄を凝縮した言葉を曲名に冠した新曲が届けられた。言うまでもなく、渾身の一曲だ。軽快に弾けるリズムとカラフルでシンフォニックなサウンドを推進力にして、まさに《幸せのジェットコースター》のようにノンストップで駆け抜けていく約3分半。その中で歌われるのは、恋が愛へと変わってゆく輝かしい日々における熱烈な高揚感と、その奇跡のような日々がいつまでも続くことを願う切実な心情。この曲は、あえてカテゴライズするならば思いっきりラブソングではあるのだが、同時に、大切な人とのかけがえのない日々を生きる(生きようとする)すべての人々に寄り添う、極めて普遍的な人生讃歌でもある。ひとつ前の新曲にして全方位に開かれた応援歌“エール”を聴いた時にも感じたが、今彼らは、これまで以上に広い地平を見据えて、さらに遠くへ羽ばたこうとしている。さらなるブレイクスルーの予感がする。(松本侃士)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年8月号より抜粋)
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