ファジーなメロディと、フワフワともやがかかったようなサウンド・テクスチャーは、ここ何作かのカラフルではじけるようなキャッチーなサウンドとは、明らかに違う。そして、歌詞にはたびたび「ひこうき雲」という言葉が登場し、まっすぐに愛を求めるのではなく、戸惑いや不安が垣間見え、まるでぐるぐると行ったり来たりを繰り返す迷路のようだ。動物のように、自らの感情に素直に従って音楽を生み出すCharaだけに、その作品は、その時々の自身の状態と密接に結びついている。ゆえに、今作のムードは、はからずとも、私生活での大きな別離を連想させる。福音のごとく神聖な歌声と、本能と感性に忠実な楽曲は、表現としてとても澄んでいる。だからこそ、Charaの音楽は、いつも切実に、強く深く心に響くのだ。(小松香里)
澄んだ音楽
Chara『CAROL』
2009年12月09日発売
2009年12月09日発売
ALBUM
ファジーなメロディと、フワフワともやがかかったようなサウンド・テクスチャーは、ここ何作かのカラフルではじけるようなキャッチーなサウンドとは、明らかに違う。そして、歌詞にはたびたび「ひこうき雲」という言葉が登場し、まっすぐに愛を求めるのではなく、戸惑いや不安が垣間見え、まるでぐるぐると行ったり来たりを繰り返す迷路のようだ。動物のように、自らの感情に素直に従って音楽を生み出すCharaだけに、その作品は、その時々の自身の状態と密接に結びついている。ゆえに、今作のムードは、はからずとも、私生活での大きな別離を連想させる。福音のごとく神聖な歌声と、本能と感性に忠実な楽曲は、表現としてとても澄んでいる。だからこそ、Charaの音楽は、いつも切実に、強く深く心に響くのだ。(小松香里)