そもそも今作のタイトルが、思いっきりストレートなロックをぶん回しつつ己の野生を証明してみせたフィーダー覆面バンド「レネゲイズ」の名前から来ているのを見てもわかる通り、今作を支えているのは華麗なメロディや緻密なソングライティングよりも、とにかく前へ、先へ!と生き急ぐ衝動そのものだ。「ほぼ全曲“ジャスト・ア・デイ”状態」あるいは「初期アッシュがさらにジェット・エンジン過積載」とでも言うべきソリッドでラフでラウドなギター・ロック炸裂っぷりは、フィーダー・サウンドの大きな魅力でもあるハイブリッドな憂鬱や退廃感すら自然発火させてしまうほどの勢いだ。“フィーリング・ア・モーメント”の残像はヘヴィー・バラード“ダウン・トゥ・ザ・リヴァー”に任せ、爆音を放射するグラントとタカ。そう、前作『サイレント・クライ』直後にドラムのマークが脱退、ついに2人になった彼らは、猛り狂う闘志を露にしたまま、自他の中のフィーダー像を一気に2010年型に刷新しようとしている。10月にはさらに新作!という話もあるが、その生き急ぐスピードが、震えるくらいに美しいロックを宿してしまっている。(高橋智樹)