ザゼンの新作は、完全にそんな世界基準の意識で作られた作品。鬼気迫る演奏は本作でも炸裂しているし、それはどれも一筋縄ではいかない。リズムとコードは相変わらず複雑怪奇な乱反射を起こしている。けれど、それはすごくシンプルに聴こえる。シンセとリズムマシーンを作曲のメインに据えたサウンドは洗練されたフォルムを持っている。けれど、そこには隙がある。アルバム全体、音の鳴りが素晴らしく、音自体がポップなので見えにくいけれど、大きな穴が口を開けている。そして、そこからはそっと孤独が染み出している。(古川琢也)
隙を鳴らす
ZAZEN BOYS『ZAZEN BOYS 4』
2008年09月17日発売
2008年09月17日発売
ザゼンの新作は、完全にそんな世界基準の意識で作られた作品。鬼気迫る演奏は本作でも炸裂しているし、それはどれも一筋縄ではいかない。リズムとコードは相変わらず複雑怪奇な乱反射を起こしている。けれど、それはすごくシンプルに聴こえる。シンセとリズムマシーンを作曲のメインに据えたサウンドは洗練されたフォルムを持っている。けれど、そこには隙がある。アルバム全体、音の鳴りが素晴らしく、音自体がポップなので見えにくいけれど、大きな穴が口を開けている。そして、そこからはそっと孤独が染み出している。(古川琢也)