目下急成長中

Applicat Spectra『スペクタクル オーケストラ』
発売中
ALBUM
Applicat Spectra スペクタクル オーケストラ
ロックのダイナミズムとエレクトロのドリーミーな浮遊感が共存するきらびやかな上モノを、ダンサブルな4つ打ちや性急な16ビートで思いっきりドライヴさせることで、独創的ながらも万人の耳に心地好く馴染む滑らかなポップ・ミュージックを弾き出すApplicat Spectra。昨年秋のシングル『セントエルモ』での鮮烈な登場から、爆発的な勢いで注目度を高めてきた彼らの待望のメジャーデビュー盤となるのが、本作『スペクタクル オーケストラ』である。現段階でのバンドの到達点を映し出す、冒頭の2つのシングル曲の完成度の高さには誰もが思わず舌を巻くことだろう。しかし、本作における重要な聴きどころは、如何にして彼らがその地点に至ったかを饒舌に物語る、楽曲の制作順がそのまま収録順となった3曲目以降。特に、もともと質の高かったサウンド面に対し、作詞面の成長は著しく、中心人物=ナカノシンイチの抽象的で中道的な歌の世界観が、曲を経る毎に外部に作用する明確なメッセージ性をどんどん獲得していく様は圧巻。このままの速度で伸びていけば、最前線に躍り出る日もそう遠くなさそう。(前島耕)
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