モンスターバンドに再び対峙した5人

LUNA SEA『A WILL』
2013年12月11日発売
ALBUM
LUNA SEA A WILL
遂に世に放たれる、13年5カ月ぶりであり、復活してから初めてとなるオリジナル・アルバム。一言で言うと、雰囲気こそ全く違えど、彼らのアルバムに喩えるなら『MOTHER』のような、満点を叩きだすバランスを誇っている。それは、古巣ユニバーサルミュージックに移籍してからリリースされたシングルが全て収録されているから、なんて単純な理由ではない。ドロリと濃いミドルテンポの“Glowing”、血沸き肉躍る激しさがある“Metamorphosis”など、想像通りにまとまることなく、彼らのコアな魅力がしっかり押さえられている。そして、今作を読み解く鍵となるのが、1曲目にしてライヴのオープニングも彷彿とさせる“Anthem of Light”と、温かくアルバムを締め括るバラード“Grace”だと思う。どちらも《君》という言葉が出てくるのだが、この《君》が、真っ直ぐに聴き手に向かっているように聞こえてならないのだ。もちろん、ファンサービスみたいな生温さは皆無だが、こんなにも聴き手を感じながら生み出されたアルバムは、嘗てなかったと思う。結果、唯一無二の存在感が際立った。圧巻。(高橋美穂)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする