スピッツ
スピッツがスピッツを肯定したアルバム『醒めない』をメンバー全員で語る

スピッツが15枚目のアルバムをリリースした。タイトルは『醒めない』。素晴らしいタイトルだと思う。スピッツとは何か、スピッツにとって音楽とは何か、その答えがこの言葉に言い表されている。スピッツは「醒めない」。スピッツにとって音楽は「夢の領域」にあるものであり、音楽を作るときも音楽を聴くときも人はその「夢の領域」にいるんだ、という絶対の大前提を、これほど明快な言葉で示すことができたのは、それをスピッツ自身が肯定し、受け入れたからだ。スピッツがスピッツのあり方を初めて全肯定したアルバム、それがこの『醒めない』だと思う。7月30日発売の『ROCKIN’ON JAPAN』9月号表紙巻頭のメンバー全員インタビューから、発言の一部を掲載する。

インタビュー=山崎洋一郎 撮影=オノツトム

今回違うっていうのを探すならば、きちんとした「おっさん」のアルバムかな、と思います(笑)。今までわりと若いバンドとかをわりとチェックして聴いて。「KEYTALKおもしろいな」とか「KANA-BOONはイケてるな」とか、いろいろ聴いてたけど、今回はむしろ先祖返りじゃないけど、退行してもいいぐらいな感じで。そのへんはもうあんまり考えず、素直に「おっさんぽくてもいいじゃん」っていう気持ちでやれたんじゃないかなぁ(草野マサムネ/Vo ・G)

今回、メンバーみんな、40代最後のアルバムなんですね。それでもなんか、メンバーの演奏の感じが、まだ進化してるっていうか、楽しみが増してる感じがしてて。まだ全然、発展途中というか。また次の50代も楽しみだなという感じがします(崎山龍男/Dr)

スピッツってバンドとして、いい歳の取り方してるんじゃないかな。ひとりひとりというか、バンド自体が。その取り巻く環境も含めて(三輪テツヤ/G)

「夢の領域の音楽をつくる」っていうことは、それこそほんとにスピッツの原点かもしれない。核となってる、草野の曲がそういうものを含んでいるので。“醒めない”に関しては、そういう意味での決意表明って取られるよね。っていうか実際取られてもらってかまわないっていうつもりで出してるんだけど(田村明浩/B)

取り巻く環境が変わっちゃって、音楽自体が興味持たれなくなってるんじゃないかっていう話を耳にすることもあって。でも俺は絶対そんなことはないと思ってて。いろいろな環境は変わっても、盛り上がったまんま、醒めないまんま、やれてることの喜びっていうのがあらわれているといいな(草野)

続きは2016年7月30日(土)発売のロッキング・オン・ジャパン 9月号で!

ロッキング・オン・ジャパン ロッキング・オン・ジャパン
  • ROCKIN’ON JAPAN 2016年9月号

スピッツ、約3年ぶりのアルバム『醒めない』を語る全員インタビュー&別冊 いきものがかりの「10曲」を3人が語る!

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